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妻と始めるほのぼの闇堕ち錬金術師VRMMO  作者: hama
第一章 錬金術師
11/91

町に戻る道すがら素材採集をしていると、視界の端で何かが動いた。


(大きさからして狼かな?)


このエリアには『リトルウルフ』という中型犬サイズの狼が生息している。

リトルウルフは積極的に襲ってくるアクティブモンスターだが、低木の茂みでチラチラしている『何か』がこちらに近づいて来る様子はない。


モンスターの索敵範囲に入らなかったのだろうかとも思ったが、採取を終えて歩きだした後も『何か』が一定の距離を保ってこちら様子を伺っている事に気付く。


(後をつけられている……!)


気付かれないように注意しながらそっと確認する。



そこには5匹の猫がいた。

何故か1匹は立派なたてがみが生えている。



「なんだ猫か……」

「え、……ッ!?」


振り返ったマリが息を呑む。


「リトルパンテラ……レアモンスターだよ……!」


声を殺して言ったマリが、絶対にテイムする、と意気込んでいる。


「あれレアだったのか。ずっと着いてきてたから早く言えば良かったね」

「ずっと着いて来てた……? 人が来るとすぐ逃げちゃうモンスターで、自分からは襲ってこないはずなんだけど」

「でも素材採集してる時にはもう居たよ?  今もにじり寄って来てるし……」


「ヂヂヂッ!」


出血ネズミ達が威嚇するように声を上げたが、リトルパンテラ達は姿勢を低くして目を爛々とさせている。


「もしかしてネズミがいるから寄って来たの?」

「さっきネズミ達が騒いでたのは猫に気付いて教えようとしてたのかな」


「お耳丸くて可愛い……『テイム』。思いっきり気づかれてるから無理か」

「完全に戦闘態勢に入っちゃってるもんね」

「お尻振ってる……かわいい……」


マリは先程から可愛いしか言えず、攻撃の指示を出せなくなっている。

そうこうしている内にネズミと猫の戦いが始まってしまった。


たてがみの生えたリトルパンテラが先陣を切って跳び掛かる。

対する出血ネズミ達は攻撃を受けないように、リーダーを中心に連携しながら立ち回っているようだ。


「たてがみ生えてるの面白いね」

「群れに一匹しかいないボスなんだよ」

「ライオンっぽい生態なのかなぁ」


戦闘が始まったが、素早い敵を相手に接近戦の指揮を取るなんてマリには荷が重いのでネズミ達にお任せである。

そもそも出血ネズミに積まれているAIは、住人NPCのものと違って複雑な言語を理解できない。短い言葉くらいなら覚えるが、命令しようにも大まかな指示しか出せないのだ。


しかし。


「ちょっヤバい! ボスが死ぬッ『テイム』『テイム』!」

「たてがみの子、総攻撃されてるね……1匹ずつ倒すつもりなのかな」


やはり戦闘中のテイムは効き辛いようで間に合わず、リトルパンテラのボスは光になって消えていった。


「嫌ァァァーーーッ!! ボスが死んだぁあああ!!!」

「レアだから強いとは限らないんだね……」


モンスターを倒すとドロップするアイテムは自動的に収納鞄に入るが、収納鞄の容量がアイテムで埋まっていた場合はプレイヤーの足元に落ちる。


マリは足元に落ちた『リトルパンテラのたてがみ』を拾って悲しみに打ちひしがれながらも、生き残っているリトルパンテラをテイムするためMP回復薬『マナポーション』を取り出してがぶ飲みした。


「『テイム』『テイム』……お願い捕まってよーーー!」


次々とやられていくリトルパンテラ達に涙目になりながらスキルを連発する。


残り2匹になった時、リトルパンテラ達がじりじりと距離を取り始めた。


「後ろに回り込んで逃がさないで! あとできれば殺さないで……!」

「キュー!」

「キュウ?」


一般ネズミ達は命令を理解できなかったようだが、リーダーはリトルパンテラの後ろに回り込んでくれた。もしかするとレベルによってもAIの知能が変化するのかも知れない。

図らずも前後から挟撃される形となったリトルパンテラ達は恐慌状態になっているようで、尻尾が股の間に挟まれている。


「『テイム』! やっと捕まえた……!」

「おお!」

「もう一匹『テイム』! えっ、連続成功した!?」


なんとか2匹ともテイムできたようだ。

猫とネズミの死闘でかなり時間が経っている。ユキは待ちくたびれているだろうか。


「早く戻ろう」

「待って、名前だけつけさせて……『タマ』と『ミケ』でいいか」

「待ってそれ三毛猫じゃないよね??」


どう見ても茶トラとサバトラである。


「進化すると虎か豹になるらしいから、虎に『トラ』ってつけるのはちょっと」

「虎に『ミケ』もおかしいでしょ。名前って後で変更できるんだよね?」

「私のことだから多分面倒臭くなって変えないと思う……」


(確かに……。『まぁこのままでもいっか。名前なんて分かれば良いでしょ』とか言いそう)


彼女が言う様子が目に浮かぶようだ。


「まぁいっか、『キジトラ』と『サバトラ』にしとこ。名前なんて個体を識別できれば良いでしょ」


言った。


「マリ今僕の想像と同じ事言ってるからね」

「私達分かり合えてるんだね。嬉しい」


どうでも良さそうに適当な言葉が返された。

嬉しいと言いながら全くの無表情である。


「進化したら虎じゃなくて豹だったりして」


そうなったら柄も種族も合わなくなってしまう。

何も考えて無さそうなマリの呟きに『フラグ』という言葉が脳裏を過ぎった。





▼ステータス


ーーー


【キジトラ】Lv.5

種族:リトルパンテラ


筋力:6

防御:5

魔力:4

精神:3

速度:6

技術:5


〈スキル〉

索敵Lv.1


〈装備〉


ーーー


【サバトラ】Lv.3

種族:リトルパンテラ


筋力:4

防御:4

魔力:5

精神:3

速度:6

技術:5


〈スキル〉

索敵Lv.1


〈装備〉


ーーー

短めですがキリが良いので一旦投稿します。

今日はもう一度更新するかもしれません。

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