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5.今更はまった児童書(RDG、獣の奏者、ワンダーなどなど)



『これは本当に児童書なのか?』


 と言うのは有名なあさのあつこ先生の『バッテリー』の帯に着いた煽り文句だったと思います。


 大人になってから児童書に嵌ってしまいました。子供の頃はそれほど読まなったのに。変ですねぇ。


『バッテリー』もそうですが『RDG』『獣の奏者』それから『ワンダー』


 どれも書店で表紙を晒して平積み、もしくは立てかけられていた本です。つまりその書店員さんのおススメ、若しくは出版社のイチオシと言う事でしょうか。

 どれもお話は文句なしに面白いのですが、ベストセラーばかりなのでご存知な方が多いと思います。だから作者からは本編ストーリーの内容に付いては特に説明はしません。個人的に思った事だけまたチクチク書かせていただきます。


 荻原規子先生の『RDG』はファンタジー小説なのですが、それ以上に恋愛小説として読んでしまいました。和泉子ちゃんと深行君の距離がどんどん近くなって行く事にドキドキした読者は多い筈です。何を隠そう(隠していない)作者がネット小説を読む切っ掛けとなったのが、この小説です。ピクシブで二次作品を見つけてその魅力に嵌ってしまったのです。全く同人誌的なモノに素養が無かった作者ですが、初めて二次作品、アンソロジー的な世界の面白さに足を踏み入れてしまいました。それが切っ掛けでアルファポリスやなろう等のサイトを覗くようになりました。その後また更に目から鱗が落ちるのですが―――脱線し過ぎるのでここでは割愛します。

 BBCドラマの『SHERLOCK』にもここ数年嵌っているのですが、これもいわばシャーロキアンである脚本家二人が作った二次作品ですよね。ファンの妄想力と言うか好きな気持ち、もっとこのキャラクターの色んな話が読みたいと言う情熱の深さを知りました。

 作者もRDGの親世代のお話を妄想した事が切っ掛けで小説を書くようになりました。うーん、それだけ荻原先生の人の心を動かす影響力の強さ、表現力のすばらしさがスゴイって事ですよね。


 上橋菜穂子先生の『獣の奏者』はシリーズ一気読みしました。しかし……辛いです。でも面白い。心が抉られました。特に最終章と外伝。消えない傷を付けられました。もう少し年を取ればこの傷は消えるのでしょうか。いえ、大好きですけど。今更ですがやっと『鹿の王』を読み始めました。これも面白いです。でもまた酷く傷つけられるのだろうかと……戦々恐々としています。でも読むのをやめられません、心底恐ろしいです。文章中にきっと救いは用意されているのでしょうけど……その救いだけではまだ達観できない気がします。早く動じない大人になりたいです。


 R・J・パラシオ先生作、中井はるの先生訳の『ワンダー』の主人公は先天的な病気の為何度も手術を繰り返し、見た目が酷く恐ろしく見える少年、という設定でした。この設定だけ見た印象では、見た目にハンデはあるけれども心映えの素晴らしい少年が努力して幸せになる教訓を含んだ話なのかな~と予想してしまいましたが―――良い意味で裏切られました。痛快なエンターテイメントです。(個人的な感想です)勿論色々と考えさせられる教訓的な要素もあるのですけど、それ以上に面白さがまさってしまいました。全世界的に読まれていると言うのも納得です。棚でも光ってました。面白そ~って雰囲気が満ち満ちていました。本当に面白かったです。


 作品が児童書を超えているのか、作者が大人になり切れていないのか、どちらなのでしょうか。周りの大人達は既にこの衝撃は子供の頃に乗り越えてしまったのでしょうか。


 『バッテリー』はまだシリーズを読み切っていないのでコメントできませんが、一巻目を読んだとき私も思いました。―――『これは本当に児童書なのか?』と。


 乱筆乱文にて失礼します。

 お読みいただき、有難うございました。



2017.7.13追記

今更ですが『鹿の王』読了しました。図書館の予約が一杯でなかなか下巻に辿り着けず(←買えばいいのに…)けれども手を付けたらアッと言う間に読んでしまいました。頭の中で直ぐに映像が広がるような情景描写はやはり素晴らしいです。そして最後に心を抉られずにホッとしております。

だから個人的には『獣の奏者』のような続編が出ない事を祈るばかりです。ホッサルとミラルの身分差の恋とか、ヴァンの行く末とか現実的に書かれると割り切れない未来を示されそうで怖いです。読まなきゃいいのにね…でもきっと読んじゃうんだろうなぁ。

一読者がグチグチ言ってますが、兎にも角にも素晴らしい作品をまた一つ、有難うございました。面白かったです!!


2018.5.21追記

『ワンダー』6月に映画が公開されるそうですね。主人公をどうやって実写で表現するんだろう…?と気になりますが、たぶん劇場には行かずに終わると思います。原作付きのものはSFとかスポーツ、アクションものなど実写化した形や動きが気になる物以外はあまり見ません。原作に感動すればするほど、自分の中の印象が壊れたら怖いので。臆病者!と笑って下さい。

とは言え、映画化されることで原作を読まれる機会も増えると思うので興行の成功を心よりお祈りします。このお話、本当に面白いんですよ…!


2020.2.14追記

精霊の守り人シリーズ最終話『天と地の守り人』読了しました。お話一つ読むたび間を空けてポツポツ読んでいたのですが、とうとう読み終わってしまった…! というのが正直な感想です。でもまだ外伝が三つあるので、そちらをまたゆっくり楽しませていただこうかと思っています。

ああ、面白かった…! ここに書いても伝わらないとは思いますが、上橋先生、極上のお話有難うございました!!


2020.2.14追記+α

あ、鹿の王シリーズの『水底の橋』もだいぶん前に読みました!

ネタバレになるので詳しくは触れませんが…こちらも、ホッとしました! あと面白かった!!

続きが読めて望外の喜びです。重ねて感謝です! 有難うございました!


2020.2.28

荻原規子先生の『エチュード 春一番(第一曲子犬のプレリュード)』『エチュード 春一番(第二曲三日月のボレロ)』を読みました! 楽しい時間を過ごさせていただきました。早く三曲目を読みたい…!! 

ニュースを見たり、色々考えだすと不安で落ち着かない気持ちになりますが、ちょっとでも気を逸らすことが出来て助かります。荻原先生、有難うございました!!

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