3.ラスト・ゲーム
皆さんは酷く気になる事が繰り返し頭に浮かんで来て、眠れなくなる事ってありますか?作者はあります。それもしょっちゅう。頭を切り替えて、一旦リセットした方が良いと分かっていても、なかなか切り替える事が出来ず悶々とする事が多いです。
そんな時、作者の頭にサプリメントのように良く効くのが漫画です。
特に爽やかで楽しくてニヤニヤできるような作品には、辛い夜に沢山助けていただきました。その作者にとってのサプリメント漫画の一つが天乃忍先生の『ラスト・ゲーム』です。
昨年10月発行された11巻で見事完結となりました。大抵寝る前に読むのですが、おそらくだらしない表情でニヤニヤしながら読んでいます。自分で自分の顔が見れなくて良かったと、口元が緩んでいるのに気が付いた時毎回心底思います。
最近体力(精神力?)が低下した所為かドロドロしたお話を読むと物凄く消耗します。けれども、これは全く違和感なく何度でも読めます。
当初三連作の予定だった本作はそのままでも纏まった良い作品でした。ですが、長期連載化で更に魅力的に進化したのではないでしょうか。超人気作なので同じように思っている方も、そんな言葉じゃ言い尽くせない!と思う方も全国津々浦々、沢山いらっしゃるかもしれませんが。
最終巻の帯にある『これは10年間に渡る、幸せな恋の話。』と言う煽り文句に納得。新刊がもう出ないのは寂しいですが「両想いになって良かった!」と言う気持ちと「ああ、終わってしまった……!」と言う気持ちを両方味合わせてくれました。
コミックスのオマケで付けていただいている五コマ漫画『つっこんではならない』が、個人的にツボです。おまけまんがも柱のお話も面白い、何度も味わえるスルメのような漫画。貸本では終われないので、購入せずにはいられない漫画の一つでした。
ここに書いてもご本人には伝わらないと思いますが、天乃先生、素敵な作品を有難うございました。完結お疲れ様です。
2018.5.8追記
天野忍先生の新作『保健室の影山くん』(既刊1~2巻。白泉社・花とゆめコミックス)も読みました。またしても可愛くて面白い!元ネタとなった巻末収録の四コマも良かったです。