14.本屋パトロール2:コーチャンフォー
ご存じない方も多いかと思いますが、『コーチャンフォー』とは本屋さんです。
数年前まで、ずっと全国展開している本屋さんだと思っていました。東京かどこかに本店のある書店だろうな……と。ところがある日、日曜の朝、民放のテレビ局でやっている『がっちりマンデー』と言う経済番組を見た所、件の本屋の本社が、北海道釧路市にあるのだと知りました。
大規模書店が『北海道産』なんて考えてもいなかったので、ビックリです!
なるべく地産地消を心掛けている自分としては、これはますます通わないと……! と、決意を新たにする出来事でした。
ちなみにこのコーチャンフォー。北海道内には釧路町に発祥店があり、そのほか釧路市に二店舗、札幌市に三店舗、旭川市、北見市、根室市に各一店舗存在します。東京都進出も果たしており、稲城市にも一店舗あるそうですね。
『コーチャンフォー』は郊外型の大規模店舗で、本だけではなく雑貨や文房具、CD、DVDなども手に入れる事ができます。そのほか、レストランやミスタードーナツがテナントとして入っていたりもします。ちなみに札幌市内にあるミュンヘン大橋店にはミスド、新川店にはレストランが併設されています。レストランの方はよくコラボカフェを開催しています。昨年は名探偵コナンのコラボカフェが開催されていて、チラリと寄らせていただきました。
近年は成城石井のコーナーもできて、ちょっと試してみたくなるようなお菓子やおつまみ、飲み物なども充実しています。
そして勿論、駐車場は無料です。いくらでも停められます。郊外店舗ではこれは非常に大事なポイントですよね。他の地方でもそうかもしれませんが、北海道は車社会なので歩いて行ける所より『ドアtoドア』で、車で気軽に行ける事の方が重要です。特に冬は歩くと寒いですしね。なるべく外を歩きたくない、と言うのが人情です。運動不足のためには歩いた方が良いのかもしれませんけれど……
『コーチャンフォー』とカタカナで書きましたが、英語表記では『coach & four』です。四頭立ての馬車、を意味するそうです。ウエブサイトによると『書籍・文具・ミュージック・飲食の四つの柱』を表しているとのこと。幅広い品揃えが魅力的で、いつまでも何時間でもウロウロ出来ます。ただこのご時世ですので、いつまでもウロウロしているよりパッと見てパッと買って帰るのが良いかもしれません。
けれどもとても広い平屋店舗ですので、土日でもそれほど密にはならなさそうです。駐車場がものすごく広いので入口は何か所もあります。どの入口にもちゃんと消毒液が常備されています。
それから書店には珍しく、朝九時から開店しているのも魅力的。作者などは朝イチで車を走らせ、人が増える前にサラリとパトロールを済ませて自宅に帰ります。このコロナ禍の中、三密を避ける意味でも大変利用しやすい書店だと思います。
……なんて、コーチャンフォーの営業みたいな言い方していますが。
コーチャンフォー推しではありますが、その他の本屋さんも好きだし通っているし、推しています……! つまりお気に入りを推す、と言う訳ではなく書店全体を箱推し。もちろん先日触れた三省堂書店さんをはじめ、郊外店のみならず中心地の店舗もパトロールしています。
節操なくて、済みません。
最近はミュンヘン大橋店(豊平川にかかるミュンヘン大橋のたもとにある店舗です)に行く事が多くて、帰りに近くの『もりもと』や『どんぐり』に寄ってパンを買って帰ります。
北海道在住の方以外馴染みのない方が多いかもしれませんが、『もりもと』はパンも扱う北海道内に展開する老舗菓子店、『どんぐり』は札幌市内に展開する、独創的なパンを提供するパン屋さんです。どちらも大好きでよく買いに行きます。そして、いつもまんまと買い過ぎます……。その上小麦と体の相性が良すぎるのか、決まってパンを食べた後体重が増加します……これが今一番の、悩みの種です。
あと余談ですが、新川店に行く時はちょっと遠いですが曙の『夢パン工房』まで足を延ばします。こちらは『超熟』でおなじみの名古屋市が本社であるpascoが経営する道産小麦のお店です。小さいこだわりのパン屋さんも大好物ですが、最近はパンの品数が多くて楽しい大きなパン屋さんでがっつり買う事が多くなりました。やはり無料駐車場があると楽ですよね。最近気力が衰えたと言うか、隙あらば怠けてしまいます。え? 年のせい? そうかもしれません……やはり、寄る年波には勝てません。
すいません、激しく脱線しました。
本の話に戻ります。
コーチャンフォーのパトロールで特に楽しみにしているのは、本のランキング一覧です。
壁一面にコーチャンフォー十店舗のデータを元に毎週ジャンルごとのランキングを並べてあります。ウエブサイトでは十位まで掲載していらっしゃるようですが、店舗だとジャンルごとに三十から四十数位くらいまで表紙を並べて陳列しております。順位をどこまで出すかと言うのは、判型の関係で壁にびっちり並べられるだけ出しているようです。
単行本、新書、文庫、ビジネス、新書、児童書、健康関係……などなど。そういえば何故かコミックスのランキングはありません。何か方針があるのかもしれませんが、できればコミックスのランキングも上げていただけると嬉しいです。
毎回このランキングを確認するのが、楽しみなんです。
へー、こんな本が出てるんだ~とか、あ! あの人の新刊がっ……! とか。主に北海道内限定になりますが、週ごとに新しく人気の本を知る事ができますし、実用書や新書関係のランキングを見ると、世間で今注目されている言葉がなんなのかを、パッと見て知ることも出来る。本当に、楽しいです。
密な場所ばかりで出かけたくないなぁ……外は寒いし。
と、お悩みの道内在住の方(と稲城市近辺にお住まいの方)。散歩がてらコーチャンフォーの本の森のお散歩、いかがですか? ネットレビューで出会えない、新たな出会いがあるかもしれません。
ちなみに。コーチャンフォーでも他の書店さんと同じように、希望すればコーチャンフォーの図柄が入った紙カバーを掛けて貰えます。色の選択肢が十色以上あるので、好きな色をチョイスできます。
そして『鬼滅の刃』ブームにあやかってか、今だけ緑と黒の市松文様、ピンク色の麻の葉模様のカバーを掛けて貰う事ができるようです。文庫か新書を買う場合に限るそうなので、購入した文庫二冊に掛けて貰いました。(注:2021.1.30現在ミュンヘン大橋店の情報です)
特に鬼滅の刃とコラボしている訳ではないので、そう言った文句は出ていないですし、宣伝もされていません。購買数を増やす目的ではなくて、おそらく、分かる人だけ喜んでもらおうと言う、ちょっとしたサービスだと思います。
その狙い通りまんまと、少し気分も上がって楽しい気持ちになりました。企画していただいた担当の方に、勝手に密かに感謝しています。ここに書いてもご本人には伝わらないとは思いますが、粋な企画、有難う御座います!
なお改めて申し添えますが、上記カバーについては作者が目撃情報を元に勝手に妄想した結果です。店舗では特に『鬼滅の刃の……』などとは宣伝しておりませんし、いつまで配布する、との注意書きもございません。
他店舗や後日同店舗に、そのような和柄カバーが無かったとしても、コーチャンフォー様には何の責任もありませんので、念のため申し添えます。
脱線ついでに……
十勝管内の帯広市に行くと『本ならなんでもそろう宮脇書店』の帰りに『ますや』に寄ってパンを買う事が多いです。ますやのパンは全部、安いし美味しい!
そして『宮脇書店』を道内に本社のある本屋だと、長いこと勝手に受け取っていたのですが、だいぶん経過してから高知県に旅行に行った時に店舗を見つけて、初めて香川県に本社がある全国展開の本屋さんだと知りました。昔からよく、このような勘違いしています。お恥ずかしい限りです(汗)




