3話
「いやー広い街だなぁ」
「8つある王都のうちの一つ、バラン王国城下町ですね。バランは一番安全な都市と言われています。歴代の勇者などの伝説もこの街から始まります」
「そうか…それでみんなこっち見てくるんだけど何でかな」
「独り言言っているようにしか見えないですからね」
「あ…どこいけばいいかな」
「情報ギルドかバーが定番ですね」
「その前に休めるところに行こう」
―
「ふぅ…宿だったら独り言言っていても問題ないだろう」
「一応銀貨10枚だけは初期でありますからね」
「通貨的にはどうなの?」
「銀貨一枚で1,000円くらいで考えてもらえれば」
「一泊食事ありで1,000円って結構安め?」
「まぁ、そうですね。ここの辺りは比較的安価みたいです」
「ま、とりあえず聞きたいことは聞けたし、情報聞いてくるよ」
「私は待機ですか…?」
「だって独り言言ってたらおかしい人に見られるでしょ」
「喋らなければ問題ないのでは?」
「…そうかなぁ…」
―
「情報ギルドってここであってます?」
受付「あってますが、どういったご用でしょうか?」
「お聞きしたいんですけど、モンスターの図鑑とかってあったりします?」
受付「モンスターの図鑑?モンスターについての説明と受け取ってよろしいでしょうか」
「まぁ…そんな感じですかね」
受付「一体につき、銀貨一枚になりますが」
「え…高い…」
受付「情報は冒険者が命懸けで持ってきてくれたものです。それが高いというなら帰っていただいた方がよろしいかと」
「あー…それじゃあ鳥系のモンスターで綺麗な鳥、可愛らしい鳥って近くに居ます?」
受付「それなら居ますが…銀貨一枚払いますか?」
「…払いましょう。その代わり使役ができる鳥でとびきりの情報を」
受付「はぁ…使役というのであれば性能ランクも高めがいいですね。となればサクヤチョウでしょうか。分布といたしましてはこの国の北東にある幻惑の森に居ます。使役できるかどうかは貴方次第、見つけられるかも貴方次第。この紙はお渡し致します」