心優しい鬼でいたい
ここは異世界、鬼、人、精霊獣、動物が住む国。
この国を鬼が支配していた。
お互いに助け合い何年もの間人と鬼は戦うことはなかった。
しかし、年月が立ち前王が亡くなり、国も少し変わってきた。
鬼の態度が大きくなり、すぐ暴力し暴れることが増えてきた。
人と鬼では、力の差が違う。
鬼よりも弱い人は、仕方ないと働いた。
今の王ハクになり変わったのだと諦めていた。
そんな人間を見るのが嫌な鬼もいた。
鬼とはいえ心があったが、何も言えなかった。
「鬼は優遇されるべきなのだ!!」
と、皆の前で王が宣言してしまった。
それから、国は荒れ鬼は平気で暴れ回り、人をこき使い仕事をしなくなった。
ハクは、今まで王として働き父上の言うことを聞いてきたので、好きに生きたいと思った。
「そうだ。息子に継がせよう。レンを連れてこい。」
「畏まりました。」
「レン様、王がお話があるそうです。」
「わかった。行こう。」
レンは、年齢を考えればそろそろ私が時期王として認めてくれるか、とわくわくしながらハクが待つ部屋へ入った。
「早かったな、レン。」
「はい、そろそろ私を認めてくれるのかと思いまして、わくわくしてました。父上も、もうゆっくりしたいでしょうから。」
「そうだな、そろそろ良いかと思っていた。明日、行おう、王としての宣言楽しみにしておるぞ。」
「はい、ご期待に添える宣言をいたしてみせましょう!」
「ここに王として認める。」
ハクは自分の頭の上の王冠を取りレンに被せた。
「自分の思う国を作れ、お前なら民を導ける!」
「ありがとうございます、父上。」
「皆のもの王として宣言する、私レンが王となったからには、鬼の職を無くし国からお金を出す、好きに暮らせ!」
ワアアアアァと鬼たちが喚き、人は俯いた、
「この国は、変わらないのか」と、
パレードが終わり、夜になった。
「お父様、お父様ー!」
コンコンコンコン!
「お父様ー!」
コンコンコンコンコンコンコンコン!!
「なんだ!どうしたラン。うるさい。お前は相駆らずうるさいのう。」
「お話があります。今からよろしくて?」
「今何時だと思っておる、夜中だぞ!あしたにせい。ではな。」
ガシッ!
「今じゃないと駄目なんですー!」
「はぁ、わかったわかった。で、話はなんだ。手短にしろ。」
「私、この国から出ようと思いまして、他の一緒に行きたい人や鬼も連れて行こうと思っていますの!」
「なんだ?国を作るつもりか!」
「そのつもりです。私この国嫌いなので」
「お前は、あの女に似たか!好きに出ていけ!出て行ってもお前は王として何もできんわ。出て行った時、ワシととお前は的同士だとわかっておるな?!」
「分かっておりますよ。わかった上で言いに来ましたもの。兄上が王になった今から私は自由です!母がなくなった日も父上兄上は来なかったあなた達を家族とは思っていませんもの。殺す覚悟はできていますもの!今ではありませんもの…。」
顔は今にも、殺してやりたい!とギラギラした顔をしていた。ハクは、一歩下がった。
「あら、お父様、女の私にびっびってるようならこれから大変ですわよ!ふふふっ。では、おやすみなさい。」
と、笑いながら暗闇の中部屋へ帰って行った。
あいつは恐ろしい女だ。とハクは、怯えたが自分は王ではないのでレンに任せることにした。