メイドの魔物と挨拶してみたっ!
次にニコラスが紹介してくれたのは見た目は15,6歳の人間の少女のように見える例の少女だった。
「ロッテ、こちらに来てご挨拶を」
ニコラスがそう呼びかけるとその少女は調理の手を止めてこちらに向かってくる。
そして、俺たちの前まで来るとスカートの裾を持ちどこかの令嬢がするような挨拶をしてきた。
「ごきげんよう皆様、メイドのロッテと申します。種族はシルキーです。以後お見知りおきを」
シルキーか確か家に現れる妖精だっけか...まあこんなところに普通の少女がいるわけがないとおもったが、妖精だったのか。
「彼女にはこのダンジョンで調理人兼、メイドの仕事をしてもらっている。もともとは廃墟になった貴族の屋敷にいたのだが、ザンダー様が不憫に思われこのダンジョンに連れてきたのだ」
ザンダーの爺さん、あの外見なのに意外に親切だな、まあ俺たちもその親切のおかげで助けられたんだが。
「俺たちはザンダーの爺さんに誘われてこのダンジョンに住むことになったミミックとダークエルフのモニカだ、いろいろとわからないことばかりで迷惑をかけるかもしれないけどよろしくな」
俺たちもこちらの自己紹介をしペコリと頭を下げる。
そうするとロッテは驚いたような顔をする。
「話ができるミミックは初めて見ました、今まで見たことがある方々は寡黙でまったくしゃべりませんでしたので」
まあ、普通のミミックはそうなんだろうなあ
「それにダークエルフも初めて見ましたが、聞いていた話と違っておとなしそうなかわいらしいお嬢さんですね」
んっ、モニカの話か?聞いてた話って何だろう、人間とは敵対関係って聞いたけどもしかしてダークエルフって種族に何かあるんだろうか。
「俺はちょっと特殊なミミックであんまり参考にならないかもしれん」
「そうなんですか?」
「ちょっと事情があってな....」
「そうですか、込み入った事情がおありなのですね」
そういうとロッテはペコリと頭を下げた、どうやら気を使ってくれたらしい。
「気にしないでくれ、事情は話せないがそこまで大したことじゃない...」
転生とか大したことだと思うがザンダーも珍しいケースとか言ってたしな、だからあんまりおおやけにしない方がいいかもしれない、そう考え俺はお茶を濁すことにした。
「そっ、そういえば、さっきモニカを見て聞いてた話と違うみたいなこと言っていたがそれはなんでだ?」
俺は咄嗟に先ほどロッテが口走った気になったことについて質問をしてみた。
「私が昔に聞いた程度の話なので確証はないのですが、それでもよろしいですか?」
「かまわない、知っていることがあったら教えてほしいんだ」
「わかりました、私の聞いた話ではダークエルフという種族は、普段は地下の闇の中に住み、その性格は残忍で他の種族を攫ったり、村を襲ったりすると聞いていたので、目の前のお嬢さんがそのダークエルフと聞いた時に、その聞き及んでいるダークエルフとは似ても似つかずおとなしそうな見た目なのでビックリしたのです」
マジか...ダークエルフってそういう種族だったのか、その認識が世間一般の常識ならそりゃあいろんな奴らに敵視されるわなあ、ザンダー爺さんが言ってたことは本当だったんだな。
「なるほど、ありがとう、俺とモニカはあまり世間のことに詳しく無くて、教えてくれて感謝するよ」
「いえいえ、この程度でよければいくらでも」
二コリと笑顔を見せてそう答えるロッテ。
ロッテは魔物?妖精?括りがわからんけどいいやつみたいだ。このフロアの魔物はザンダー爺さん然り、ビーフ然り、ニコラスやロッテ、骨の人達などなど話の分かる連中ばかりで助かるな。
前のフロアの連中は問答無用で襲い掛かってくる奴ばっかりだったから魔物ってそういうもんだと思ってたけど、種族によって全然違うんだな。
俺は改めて魔物との意思疎通ができるということ理解した、今まではそんなことはできないだろうと思い罠で嵌めたら速攻攻撃をしていたがこれからはやり方を変えた方がよいかと考えさせられる。
もしかして、友好的で意思疎通できる魔物に対して問答無用で襲い掛かっていたら無用な争いをするかもしれないしな。
俺はそんなことを考えていると、ニコラスが話に入ってくる。
「さて、ロッテとの挨拶も終えましたし、ここにいる者はこれですべてですね」
そういうとニコラスはビーフに向かって話しかける。
「ビーフ殿、この後はどちらに挨拶に行かれるのですか?」
「こんあとはお客人たちのところに行くつもりだよ」
「なるほど、そうですか...」
そんな話をビーフとするとニコラスはこちらに目線の向けてくる、特にモニカを上から下まで眺めて何か考えているようだ。
モニカはその視線が恥ずかしいのか俺を持ち上げその後ろに隠れる。...モニカ、恥ずかしいのはわかるが俺に隠れても顔しか隠れられないぞ...
しばし俺たちを見つめていたニコラスが何かを決めた様で俺たちに話しかけてくる。
「このダンジョンにご滞在しているお客様はある意味変人ぞろいであまり細かいことは気にされませんが、さすがにその恰好はみすぼらしすぎますね...ロッテ、申し訳ないですがこのお嬢さんに何か衣装を見繕ってあげてよろしいですか?」
「わかりました、それでは適当な衣装をご用意いたしますがよろしいですか?」
「ええ、お任せします」
「わかりました」
そういうとロッテは俺たちの方に向き直り
「そういうことですので、モニカさんお着替えに参りましょう」
なんだかどんどん話が進みそういうことになったようだ、恥ずかしがっていたモニカの手をロッテが取り厨房を出ていくのであった。
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