「ヒューマンストーリー」 十九話:降下
-----海上自衛隊・護衛艦「いずも」・【内閣府・緊急対策委員会】-----
再開された委員会で総理大臣はこう言い放った。
内閣総理大臣「この度私は、国民の生命と財産を保護するため、緊急事態の布告を決定しました。並びに陸・海・空、全自衛隊への治安出動の拡大、海上保安庁の全てを統制に置くことを決めました!」
防衛大臣「・・・・・・」
内閣総理大臣「これに異論のある者は、今この場で言っていただきたい・・・」
一同「・・・・・・」
内閣総理大臣「それでは・・・出動を決定します!」
一同「・・・・・・」
-----愛知県・小牧市・小牧基地-----
栗山「出動命令が降りた・・・。これは内閣が閣議決定した正式な命令であることを皆は知っているだろう・・・。また今回の作戦は第1空挺団創設以来の実弾を使った初めての実戦だ。銃の使用の判断は各小隊長に任せる!・・・必ず生きて帰って来い!」
それを聞いた自衛官が無言で団長に敬礼をした。
-----静岡県・上空・C-130H-----
降下長「装備点検!」
一同「1、2、3、4、5、6、7、8・・・1、2、3、4、5、6よし!」
一同「よし!よし!よし!よし!よし!よし!よし!よし!よし!」
降下長「よし!・・・位置付け!」
降下長「コースよし、コースよし、ヨーイ、ヨーイ、ヨーイ、降下、降下、降下」
-----静岡市・県庁前-----
「辻岡の隊はもう降りたか・・・」
上空を見上げながら早月はそう呟いた。
自衛官A「小隊長。県庁内捜索完了しました。生存者は確認できませんでした。」
「了解、これより目標の地点まで移動を開始。」
-----静岡市・静岡駅-----
駅前に人の姿は確認できなかった。辺りには放置された警察や消防の車両や列車運行の見合せなどを示す看板などが放置され数時間前まで人が居たであろう痕跡が数多く残されていた。
小隊陸曹「周囲警戒を怠るな!」
「萩原さんと久保は俺に着いてきてくれ!その他は現在地点の確保!」
小隊陸曹と久保を連れてしばらく歩くと人影のようなものが見えた。
久保「小隊長。生存者では?」
小隊陸曹「・・・・・・」
「待て。様子がおかしい・・・。」
ふらつきながら歩く人影は1人また1人と数を増やし自分たちの前の交差点を大勢の群集がゆっくりと横切った。
久保「あ、あんなに・・・」
「まずいな・・・早く辻岡たちと合流しないと・・・」
-----××小学校・運動場-----
辻岡「くそ、まただ!」
自衛官A「どうします?」
辻岡「とにかく早月の隊と合流して、生存者を救出しないと!」
感染者A「うぅ・・・」
辻岡「・・・・・・」
感染者A「うぅ・・・・あぁあ?しゃあああああああああああ!」
辻岡「気付かれた!総員後退しろ!静岡駅まで向かえ!各自判断で発砲は許可する!」
-----名古屋市・近畿中部防衛局・東海防衛支局-----
西山「駿河湾沖で待機している艦艇は?」
自衛官「海上保安庁が徴用したフェリー1隻に巡視船2隻、愛知県警と静岡県警の警備艇がそれぞれ2隻づつです。」
西山「海自からは?」
自衛官「内閣の治安出動命令により現在、呉から輸送艦のしもきたが高知県の沖合いを航行中です。明朝頃になるかと・・・」
西山「なるほど、今日中に生存者を救出させないと・・・しもきたの責任者に可能な限り早急な到着をと伝えろ!」
自衛官「了解!」
-----駿河湾沖・海上保安庁「徴用船」-----
小林「接岸にはまだ時間がある。全員装備及び弾薬の確認をしろ!」
富田「今回は警察・自衛隊との合同任務だ!お前たちの役目は2つの隊ごとにそれぞれヘリと巡視艇に分乗。沿岸で待機している要救助者を確保し便乗する際の護衛を行う。」
須藤「作戦の決行は?」
富田「まだ生存者確認の報告が来ていない!それに海自の輸送艦がこちらに向かっているということだ。到着は明朝を予定しており、作戦も到着と同時に決行されることになる!」
新城「ギリギリで動くことになりそうですね・・・」
富田「その通りだ!生存者確認の報告と同時に決行することになっている。いつでも出られるよう、準備を怠るな!」




