「ヒューマンストーリー」 一話:発症
時計「ジリリリリリリリ・・・」
目覚まし時計がけたたましく鳴り響き、僕の脳内を掻き立てる。
「ン?・・・、もう朝か」
僕は一言そうつぶやき朝の身支度を始めた。顔を洗い、それから朝食の支度を済ませ、僕は食事に手をつけた。いつもの癖でTVをつけた。
TV「続いてのニュースです先週から南アフリカで発生している感染症の蔓延により、南アフリカ政府により戒厳令が発令されました。WHO世界保健機関はこの感染症に対し、緊急事態宣言を出しました。またCDCアメリカ疾病予防管理センターが調査に乗り出し、事態の原因究明に努めています。現在確認されている情報では、感染原因はいまだ不明で感染すると狂犬病と似たような症状が出てきます。国交省は南アフリカ通じる国交を制限するなどして日本への病原菌の持ち込み防止に努めています。それでは続いてのニュースです・・・」
「感染症?日本人の感染者はまだ確認されていないのか。」
僕はそうつぶやき時計の針を見ると既に9時をさしていた。
「ヤバイ、講義に遅れる・・・」
僕はあわてて家を飛び出した。
「フゥ。危ないこの時間の電車に乗れば間に合うだろう。」
悠馬は安堵のため息をついたいつものように、席に座り。今ハマっている小説を読み始めた。
-----5時間後-----
「今日の講義はなかなか面白かったな。」
大学の講義も終わり、帰路についた。すると
男性「悠馬君?」
と一人の男性の声に呼ばれた。
剛「悠馬君こっちだよ。」
「剛さん。お久しぶりです。」
剛「おう!最近の調子はどうだ?」
「まぁ、ぼちぼちです。講義にはしっかり参加できているし。」
剛「そうか、まぁ無理するなよ。」
そのときだった
無線機「ピピピピッピピピピッ」
剛さんの乗っているパトカーの無線機の呼び出し音が鳴った。
無線機「警視庁から王子管内 傷害事案入電 みどり町 王子公園にて公園内を散歩していたところ女性から腕を噛み付かれたとの通報 通報者は当事者女性 マル被は現在も激しく暴れている模様 整理番号は518番 付近移動は現急願いたい どうぞ」
剛「王子3 対応 どうぞ」
無線機「警視庁 了解」
剛「そういうことだから、ごめんね。悠馬君行ってくる。」
「いえいえ、それじゃお仕事がんばってください。」
「警察も大変だなぁ・・・」
僕はそう言いながら。再び帰路に着いた。