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「ヒューマンストーリー」 十三話:脱出計画

中田「あの、これからどうしますか?」

「とにかく、今はここで待っていても助けは来ない。それだけは言い切れます。」

中田「じゃあ、やっぱり、自力で脱出するしかない・・・と。」

「そういうことになりますね。」

俺がそう言うと周りは沈黙に包まれた。確かにそうだ俺たちは今周りをたくさんの感染者に囲まれ、内部の大部分にまで侵入を許してしまっている建物にたった6人で閉じ込められていた。更に追い討ちを掛けるように警察官である上条さんの持っていた無線機は音信不通。手元にある武器らしい武器も警官用の回転式拳銃と伸縮式特殊警棒しかない。状況は絶望的で周りの皆が静まり返るのも無理は無かった。

「何か方法はあるはずだ。同じ静岡県内でも西部の方はまだ、警察も機能していて治安も安定してるはずだ。何とかそこまでたどり着けば・・・」

水谷「でも、そこまで行くのにどうすれば良いのよ!」

「それは・・・」

水野「あの、浅井さん。あそこに停まっているのポンプ車じゃないですか?」

「本当だ!」

中田「あの、それがどうかしたんですか?」

「皆さん!逃げる方法があるかもしれません!」

中田「一体、どうやって?」

「良く聞いてください。通常緊急出動したポンプ車は水をくみ上げるためにエンジンを使用します。つまり、あのポンプ車にはエンジンを掛けるための鍵が刺さってるかもしれません。」

水谷「でも、なんでそんなこと分かるの?たまたま停まっていただけかもしれないじゃない!?」

「赤色等を良く見て下さい。緊急車両は路肩駐車する場合、赤色等を回転させなければいけません。あれを良く見て下さい。動いていると思います。つまり、あの車両は緊急出動した可能性が高くエンジンが動くかもしれないんです。」

中田「なるほど、確かにポンプ車なら放水も出来るのである程度の抵抗も出来ますし、良いかもしれません!」

水野「でも、そこまでどうやっていくんですか?武器もありませんよ。」

「とりあえず上条さんが持っている銃と警棒は持っていかせてもらいます。」

中田「で、誰が行くんですか?」

「とりあえず、上条さんを除く女性陣は残っていてもらいます。」

上条「あの、私ですか?」

「はい、恐らくこの中で一番拳銃の使用に扱い慣れているのは上条さんです。なので着いてきてもらっても良いですか?」

上条「はい!お力になれるなら。」

「ありがとうございます。それで、俺が行く。水野は残って彼女たちとここを守ってくれ!」

水野「分かりました。」

「後、着いてきてくれる方は?」

谷口「俺、行きますよ。」

「ありがとうございます。では、あまり人数が多くても反って目立ってしまうのでこの3人で行きます。中田さんは水野と一緒に彼女たちとここを守ってください!」

中田「分かりました。」

「では、2人ともお願いします。」

上条「はい。」

谷口「はい。」

こうしてたった7人の脱出準備が始まった。

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