「ヒューマンストーリー」 九話:混乱
TV「えーたった今情報が入りました。現在都内を中心に広がっている感染症に関して厚生労働省が緊急会見を行うことが分かりました。現在会見が行われる東海北陸厚生局と中継が繋がっております。現場の瀬戸さん。(はい。こちらただいま1分後に厚生労働大臣による緊急会見が行われます。cmの後会見を放送致します。
-----1分後-----
厚生労働大臣「でわ、会見を始めさせていただきます。現在都内を中心に広がっている感染症ですが、詳しい治療法は分かっておりません。既に各自治体及び、関係各所が対応に当たっています。こちらの感染症は感染方法の特定には至っておりませんが、人体に対し噛み付く引っ掻くなどの傷口からウィルスが侵入するケースが多く報告されております。症状につきましてはまず、発症初期段階では、風邪などと類似した頭痛、嘔吐、発熱など諸症状の後、一旦心肺停止状態に陥入りその後、脳機能が停止し周囲に居る人間に噛み付くなど非常に攻撃的になります。国民の皆様には万が一それらしき症状が見られる方がご家族におられましたら、通院は避け、各自治体に設置されている感染症相談センターなどに症状の報告をするなどし、感染拡大防止のため有症状者との接触を避ける。並びに可能な限り外出を自粛するなど自宅待機をお願いしたいと思います。また個人で出来る人混みを避けるや、手洗い咳エチケットの徹底といった防止策をお願いしたいと思います。当面の間、幼稚園、小中学校は休校としており、また高校・大学に関しましても開講の自粛をお願いしております。政府の対応と致しましては、WHO及び各国首脳との連携を図り対応していく方針です。」
記者A「南アフリカの感染症との関連性は?」
厚生労働大臣「それにつきましは現在調査中であり、詳しいことは分かっておりません。」
記者B「病名は?」
厚生労働大臣「病名ですか?急性精神不安定症候群です。」
篤志「感染者に襲われた場合は?」
厚生労働大臣「えー、それは先程に申した通り外出を自粛するなど可能な限り自宅待機をするなど有症状者との接触を避けるといった対策をお願いします。また現在警察・自衛隊当局が治安出動により対応に当たっているためそれらを目撃・被害に遭われた場合は、110番まで通報をお願いします。」)」
武「今のお前の兄さんじゃなかったか?」
悠馬「あ、あぁ。兄貴・・・・・・生きてたか。良かった・・・親父が帰って来たら知らせないと。」
TV「(記者C「緊急事態宣言は発令しないんですか。」
厚生労働大臣「それにつきましては現在検討中であり現時点での返答はいたしかねます。」
記者D「結局は死んでるということですか?」
厚生労働大臣「えー、そちらに関しましても詳しいことは現在調査中でありまして、今の所は分かっておりません。」
記者E「他国からのバイオテロの可能性は?」
記者F「なぜ厚労省が会見を行っているのですか?」
厚生労働大臣「これにて会見を終了します。」
会場内「ザワザワ・・・・・・」)えー、詳しい情報がまた入り次第お伝えします。現在屋外は暴動のため大変危険な状況になっています。屋内に入りドアや窓には鍵を掛け、テレビやラジオをつけ情報収集を行ってください。」
久「ただいま・・・・・・」
悠馬「おかえり。父さん聞いてくれ。兄さんが生きてた。」
久「本当か!?良かった。安心したよ。」
剛「久さん。会議の方は?」
久「あぁ、どうも各都道府県警は独立して対策を行ってくれだそうだ。事実上の治安維持の放棄だろ。恐らくもう政府にもどうしたら良いか分からないのだろう。」
剛「そ、そんな・・・・・・」
久「岐阜、富山県警と協定を結んできた。今から自衛隊の東部方面隊・中部方面隊とも協定を結んでくる。剛・・・・・いよいよこれから本当に法律の関係ない世界がやってくるぞ。」
剛「それは戦闘を行うということですか?」
久「ここで感染者を食い止めるといことはそういうことにもなりかねないな。」
剛「でも、民間人はどうするんですか?」
久「そうだな。各警察署を開放して避難場所としよう。病院側にも協力を仰ぎ、検疫の終わった者から警察の保護対象とする。剛。私はここの長として責任がある。だからこの場に残らなければならない。その時は悠馬を・・・・・・頼む。」
剛「分かりました・・・・・・。」
久「悠馬、覚悟はできてるな。」
悠馬「・・・・・・」コクリッ
久「悠馬。お前は生き抜いてくれ。」




