表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の推しはモブ文官  作者: 橘可憐


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/50

大変です


農地改良に関するレポートは思った通りアデス様にたいそう喜ばれ、頑張って早急にまとめた甲斐があったと満足していたら、そんなことを吹き飛ばす事態が起こっていた。


なんとヘザー様にプレゼントした手作りポプリが凄い効果を発揮したようで、その噂を聞いた貴族のご婦人方から依頼が殺到していた。同じように更年期障害で悩むご婦人が多いのだろう。


私が作ったのはラベンダーを強めにし数種類の花とハーブを混ぜたポプリで、闇属性魔法の安らぎ効果魔法をちょっとだけかけた物で枕元に置く寝室用。


リオンが作ったのはオレンジを強めに数種類の花を混ぜ癒やしの魔法を少しだけかけた物で、普段使いの持ち歩き用。


昼はリオンのポプリで気分が華やぎ、夜は私のポプリで安眠できるようになり、かなり気分も安定し体調も良くなっているようだ。


噂の出所は間違いなくヘザー様で、外では無口なはずのヘザー様があまりの効果の高さに喜んで口を滑らしまくったようだ。ホント驚きで、ご婦人方に喜々として話すヘザー様の姿はちょっと想像できない。


そしてその噂を聞きつけ今ヘザー様のところへ商品化の話が舞い込んできていて、商品化で得た利益は私達の財産になるとヘザー様もかなり乗り気の模様。


その上ヘザー様たっての依頼でエッセンシャルオイルやアロマオイルの研究開発もこの研究所で進められることになった。

研究所に個人でそんな依頼が出せるヘザー様っていったい何者よって感じで今私はたいそう驚いているところだ。


「それでどうなのオランジュ。そのアロマに関する古文書は見つかりそう?」


「探してみますけどあまり期待しないでくださいね。どの香りにどんな効果があるかは案外簡単に見つかるかも知れませんが、香りの抽出方法が詳しく書かれたものがあるかどうかは私には分かりませんから」


「そうよね。でも期待してるわ」


「はい、頑張ってみます」


オリヴィア様は今回のこの騒ぎでアロマオイルの研究開発を任されることになったそうで、できることなら私も手助けはしたいが正直そこまで期待されるのはちょっと困る。アロマは私も前世で愛用していたけどホント詳しい訳じゃないからさぁ。

だってお金を出せば簡単に手に入ったんだもの、お気に入りの香りをただ選ぶのと作るのとじゃ全然違うよね。


「今回ウイザー商会がかなり力を入れて商品化を進めているようだから開発が進めば商品化もきっと早いわよ」


えっ、ウイザー商会って確か闇属性魔法の能力を選ぶと起こるイベントに関係する商会だよ。こんなに早い段階で名前を聞くというか関わることになるとは思っていなかった。ちょっとびっくり。


確か不眠症に悩む奥様を快眠に導くってイベントだったけど、これってもしかしたらこのポプリ騒ぎで不眠症を解決したらリオンが学園入学前にイベントを回収してしまうってことになるんじゃないの?


聖属性魔法の能力を選んだら起こるだろうプレザード辺境伯領の飢饉イベントもアデス様に渡したあの農地改良レポートできっと解決するだろうし、今回の不眠症も事前に解決となると他に起こるかも知れないイベントも先回りして解決できるってことだよね。


でもリオンが学園に入学する前にイベントを全部解決してしまったらその先はどうなるんだろう?


ストーリーが全部メチャクチャになってしまうってことだよ。その結果の予測って立てられないよ。このまま進めちゃって本当に良いんだろうか。


もっともリオンは癒やしの能力者だから直接にはイベントに関わらないから大丈夫なのか?

う~ん…。考えれば考えるほど良く分からなくなってくる。まぁいいか。きっとなるようになるさ。バッドエンドさえ避けられればどうとでもなるだろう。


「それよりオリヴィア様は元々の研究の方は良いんですか?」


「私はお茶の研究をしていたのよ。もっと香り高く美味しいお茶を淹れられないかとね。だからこのアロマの研究もけして道から外れてもいないしきっと役に立つと思っているのよ」


「オリヴィア様の研究はお茶でしたか。同じ茶葉でも発酵具合や生育地が変わっても全然違うって言うから難しいですよね」


「ホント奥が深いのよ。オランジュも詳しいじゃない」


「いえ、私のは付け焼き刃ですから味の違いも良く分からないと思いますよ」


なにしろ前世で飲んでいたのは安物のティーバッグ紅茶だし、今世では研究所に来るまではお茶なんて飲んだこともなかったからね。そこのところは間違いなく自信がある。


「あら、私とこれだけお茶を飲んでいるのにそろそろ味の違いを覚えても良いと思うのだけれど難しかったかしら?」


「えっと、美味しいのは分かります」


でもどこ産のなんという茶葉かなんて判別できる自信なんてまったく無いですよ。ホント無理言わないでくださいよ。


「それじゃぁこれからは茶葉の勉強もしましょうね」


なんだかやぶ蛇だった。オリヴィア様の笑顔を少し怖く感じるのはきっと気のせいだよね。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ