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トラップマスターのゲーム記録〜バグ処理のために転生します〜  作者: 鳶崎斗磨
第一章 旅立つ最強のプレイヤー
15/56

第15話 加護の恐怖

「なんだこれはっ」


 目を疑うほどのスキル量とそのレベル。


 けど、俺の目が真っ先に向かったのは『「女神の加護」』の部分。


 メッセージの冒頭あたりに「女神の加護」がどうたらこうたらと書いてあってからだ。


「フィーさん、説明頼む」


【えー、ではですねー、まずは御自身のステータス画面を見て下さい】


 視界を覆うようにして開かれた画面の中から、俺のステータスが表示された画面を指でなぞって見やすい位置に持ってくる。



 その画面の下部を見た瞬間、俺は唖然とした。




 ______________________________

 ______________________________




〘ヒビキ 18歳 男性〙 【種族】:人間 【職業】:トラッパー


Lv :99


HP :9500/9500


MP :6200/6200


筋力 :1530

 

耐久 :1053


魔力 :3820


敏捷 :4900


幸運 :12


【状態異常】


普通


【スキル】


「罠作成LvMAX」「罠設置LvMAX」「毒耐性LvMAX」


「防護術Lv52」「隠蔽Lv64」「千里眼Lv22」「錬金術Lv90」


「疾走Lv38」「強固Lv52」「暗視Lv40」「危機感知Lv3」


「水魔法耐性Lv80」「黒魔法耐性Lv80」「光魔法耐性Lv80」「土魔法耐性Lv80」「風魔法耐性Lv80」「白魔法耐性Lv80」


「従魔召喚Lv?」(召喚時──『ナックル・ラビット』30MP)


スキルポイント:80




【特殊】


「女神の加護」


【称号】


「ボス殺し」「トラップマスター」



 ______________________________

 ______________________________




 白兎の仲間たちに「防護術」を使ったり、魔剣を作るのに「錬金術」を使ったりして少しはMPを消費したはずなんだが、なぜか回復してる。それにバジリスクのスキル、メッセージの通りに追加されてる……冗談じゃなかったのか。


 しかしなぁ。どうも、「トラッパー」らしからぬスキルだらけ。

 良いのか悪いのか、区別ができない。


 持ってて損はないというもったいない精神がある一方で、宝の持ち腐れになる、そんな気がしてならない。


「ステータス、開いたぞ」


【それでですね、お次は特殊と書かれたところの「女神の加護」を見ていて下さい。その効果を詳しくお伝えしておきますので】


 それにしても、今からか。


 もっと早く教えられただろうに。


 別に危害を被ったわけでもないから言及しないが。



 しばしの間待っていると、ステータス画面の【特殊】に記載されていた「女神の加護」の下に、様々な効果が箇条書きで表されていく────





 ______________________________

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【特殊】


「女神の加護」


○「女神の加護」詳細


 ・HP自動回復《「発動条件」:HP減少「効果」:1秒毎に5P回復》


 ・MP自動回復《「発動条件」:MP減少「効果」:1秒毎に5P回復》


 ・スキャリング《「発動条件」:魔物討伐「効果」:対象のスキルを奪取。固定スキルの奪取不可》


 ・女神の祝福《「発動条件」:女神に慈悲を乞う「効果」:能力値倍加》




 ______________________________

 ______________________________





 知らぬ間にHPとMPが全回復してたのには、これが原因だったのか。

 いくら加護だからって、それじゃあ俺の力量を試せねぇじゃん。


 そして、最後の「女神の祝福」ってやつ。


 能力値を(いじ)る必要なんてないとあれ程言っておいたのに。ましてや「女神に慈悲を乞う」だなんて、万が一にもありえない。


 見縊(みくび)られては困る。


 これはないものとして考えよう。


【ご覧の通り、私からの加護により4つの効果が期待されます。今しがた発動したのはスキャリングですね。それだけで世界観を壊しつつあるのは否めませんが……あくまでも()()()()のため。仕方の無いことなのです。もちろん、私が崇められることも。ええ、仕方が無いのです】


 せせら笑っている女神の様子が容易く想像できる。


 バグ処理のためとか言いつつ、実は自分が崇められたいだけなんだな。


 やはり4つ目はなしでいこう。

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