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キングテレトリー  作者: フクツノタロウ
エングランド訓練所ー実戦編
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巡回する獣人

空は日が落ち始めていて、明度の暗い青空になっていた。

とっくの前にルークドが立ち去った後である洞窟のある場所はルークドとハイコングの戦闘によって木々はなぎ倒され、地面はでこぼこで、がれきが至る所に散乱しており、戦闘の激しさが一目でわかるほどだった。

その場所を、1人の獣人じゅうじんが何かを探すように歩き回っていた。


その獣人の姿は、ウルフが二足歩行した姿で、全身白い毛並みで覆われ、体格は2メートルを超えている。

全身の筋肉が発達し、分厚く固い肉体で、それはまさに魔物であるウルフと人間の体の骨格を併せ持つ”獣人”だった。

大型のナタを2本装備していた。


(この激しい跡は、ハイコングとの戦闘の後か・・。だが死体がどこにも見当たらないとは・・・。)


「まさか、ハイコングを退けたのか・・。」


獣人のその発した声は、人の言葉でありながらも、獣の声も含まれていて低い声で威圧感がある。


そして獣人は、崩れた洞窟である岩の山に近づいていく。

一歩、歩くたびに肉体の重量からドス・・ドス・・ドスと地響く音がする。


近づくと洞窟の残骸の岩を軽々と、後ろに放り投げていき、どかしていく。

その岩を掴む指の爪も、口の中に生えている牙もウルフのと同じで鋭い。

それをしばらく続けると、地面が見えた。


(下敷きになっていると思ったが・・何も侵入者どもの手がかりはない。・・そして聡明なハイコングが、ただ単に暴れるということもない。・・洞窟を壊したということは、侵入者どもがここにいたことは間違いない。)


少し考えながら、獣人はゲンエイガハラ村がある方向を見つめる。


(侵入者どもが変わらず村へ突き進んでいるとしたら、危険だ。)


そう思うと、獣人は手を地面につけ、姿勢を低くして四足歩行になった。

空はさっきよりもより明度が暗くなり、獣人の眼光がウルフと同じように光る。

そして全身に力を入れると、ゲンエイガハラ村のある方向に向けて駆ける。

そのスピードは人の2本足の全力疾走を遙かに超えるものでまさに獣の走りだった。


(もしハイコングを退けるほどの手練れどもとすれば、ファイやメイヒールは、まず勝てない。

我が間に合うまで死ぬな・・!)


獣人はかなり急ぐ様子でゲンエイガハラ村までの道である森の中を駆けていく。

足場が悪い森にもかかわらず、スピードはどんどんと上がっていく。

まるで日頃から通っていて慣れているかのようだった。

また、効率的なルートを通っていき、それらが意味することはその獣人がゲンエイガハラ村の住民であるということだった。


獣人が駆けていく道はちょうどルークドが通った後でもあったのだ・・・。


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