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キングテレトリー  作者: フクツノタロウ
エングランド訓練所ー実戦編
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門を叩く者

キャアシーが門に向けて走っている最中、ヤンは丸太の柵でできた門の目の前に立っていた。

そこでその大きな門を見上げていたのだ。


(改めて見ると・・この門かなりの高さであるな。さっきはホモゴブの彼に気をとられ気づかなかったが、10メートルぐらいはあるぞ・・!もはや門というより壁だ・・!)


ヤンは、その門の前に立つことで、よりそう実感したのだった。


(だが・・・ゲンエイガハラ村はこの中だ。とりあえず開けるしかない。)


ヤンはそう思いながら門を見ているとちょうど2つの取っ手がついているのを発見する。

その取っ手に近づき、両手で掴む。


(堅牢な作りとは裏腹に親切な設計だ。)


取っ手を掴んだヤンはそのまま奥へ押した。


「・・・・ぐぅっ!!」


門はまったく開かない。


「さすがにこの大きさか・・重いな。」


ヤンは体重を乗せるようにして足の平を地面にズザァと後ろに引きずって押した。


「んんっん!」


うなり声を上げて、押すがやはり動かない。


「なんとっ・・力を込めても1ミリも開かないとは・・。」


ヤンはその体勢で押しながら、息が自然と止まるぐらいに力をいれる。

顔が赤くなり、足の平もさらに後ろへ引きずった。


「はあああっ!!」


まだまだ押していくがピクリともしない。

つま先立ちになって、地面も削れ、小さい盛り土ができていた。

そこでとりあえず1回、取っ手から手を離した。


「・・・ハァ・・ハァ・・・ハァ・・。」


ヤンは汗をぬぐう。


「ここまでとは・・!住民たちはこの門をいつも開けて、通っているのか・・。もしや拙者の力は乙女以下かもしれない。闘気ばかりではなくもう少し肉体も鍛えたほうがいいか・・。」


ヤンは息が整うと、闘気のへんを使う。

白い闘気がヤンの体を纏う。

そしてもう一度さっきと同じように取っ手を掴んで奥へ押す。


「はあああああっ!!・・・うおおおおぉぉぉ!!・・・・くっおおおおぉぉぉっ!!」


体が力みすぎて震えるぐらいに奥へ押す。

だがそれでも門はまったく開かない。

そこで手を離した。


「・・・・・ハァ・・ハァ・・・ハァ・・ハァ・・・ハァ・・」


ヤンは完全に立ち往生おうじょうしてしまう。

そこで息を整えながら考える。


(・・・この手段だけは使いたくなかったが・・。倒れているホモゴブの彼のためにも急ぐ必要がある。

ゲンエイガハラ村のみなさん殿、すまん・・!)


ヤンは少し2、3歩後ろへ下がると、気合いを入れて構える。

ヤンの目は完全に戦闘の時の、気迫だった。


ごう!!」


ヤンは闘気のごうを使う。

赤色の闘気がヤンの体を纏う。

そしてヤンは足を縦に歩幅をとり、開けた手の平をした左手を前に出し、縦の拳をした右手を後ろに引く。


「スーーハァーーー。」


ヤンは深呼吸をして1回、目を閉じる。


(よし!)


そして目を開ける。


闘気剛破衝とうきごうはしょう!!」


ごうを最大限に纏った拳を門へと放つ。

ぶつかった瞬間にドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオォォォン!!!という轟音と衝撃を上げ、丸太が破片となって一気に奥へ吹っ飛んだ。

同時に辺りは砂埃で何も見えなくなってしまった。


ヤンの中で最高の攻撃力を誇る大技である闘気剛破衝とうきごうはしょうを門にぶちかましたのだ。

使うのは久々で、イーサンに使ったのが最後だった。

門の下半分は破壊され穴が開いた形となったので通って進むことができるようになった。


(心が痛むな・・・。村の住民に悪い印象を与えてしまったかもしれない・・。はたして保護下に置くことを承諾してもらえるか・・。)


ヤンは不安を感じながらも砂埃が治まらない中、遂にゲンエイガハラ村に足を踏み入れる。

マリに続き、2番手で到着した。


しかしそれと同時に門を破壊した音で目覚め、ヤンを追いかけようと起き上がってふらつきながらも動き出す物がいた。








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