秘密の抜け道
昼前。
マリは、着実に女エルフが通った後を歩いていく。
そして歩き続けると、さっきまでの木々が詰め込まれた陰のような森から、木々が綺麗で整った森に入った。
その森をしばらく歩いていると、大きくて存在感のある1本の樹木の下に到着する。
その樹木は、かなり太くまっすぐに生えており、まるで縄文杉のようだった。
(ここから私の魔力が地面の下から感じる・・・どういうこと・・?)
マリは、その大きな樹木の下から魔力を感じたのだ。
(まさか・・・潜った?・・)
マリはその周辺の地面を調べる。
だが何も注目すべきものはない。
(そんなことあるはずないか・・・。)
魔力の反応はあるため、辺りをうろちょろして調べるが、やはり何もない。
「はあぁ~もう疲れたー。」
マリは、完全に行き詰まってしまった。
歩き続けた疲れもあって、大きな樹木に背をつけ、もたれて座ってしまう。
座った場所は木陰になって、涼しかった。
「もしかして失敗したのかしら・・。はぁ~・・・せっかくここまで来たのに~。」
マリは自分の魔法が不完全だったのかと落胆し、木に後頭部をつけ、目を閉じた。
完全に気力を失った瞬間だった。
風もさわやかに吹いて気持ちよかったので、マリはそのまま自然と昼寝に入ろうとする。
朝とは大違いで、すっかり女エルフのことや、目的地のことなどは薄れていた。
その状態のまま数分が経過した。
そこでマリは何かを感じる。
(木の内側から何か微かに音・・・・・えっ!?もしかして・・!)
マリは目を、ぱっと開けると木を調べる。
木をノックしたり、叩いたりする。
(やっぱりこの木、なんか変!まるで中身が詰まっていないように・・!)
マリはサッと立って、その大きな樹木の下で考える。
そしてマリは樹木の上に注目する。
上を見つめたまま数秒が経つと、マリは軽い身のこなしで木を上っていく。
枝から枝へジャンプして上っていく。
どんどんと高い枝へと移っていく。
「・・・・!」
その位置に近づいたことで、初めてあるのが確認できた。
幹のところに小さいツリーハウスが建っていたのだ。
迷彩が施されており、木の葉っぱの塊により、見事カモフラージュされていたのだった。
マリはそのツリーハウスの中へ飛び移って、入る。
中には何もなかったが、床に人がちょうど入れるぐらいの穴が空いていた。
マリは穴をのぞく。
「それにしてもこんなものを作るなんてすごい技術力ね。関心しちゃうわ。一体何者?」
その穴の中は空洞で、はしごがついていた。
そうその大きな樹木は中をくり抜かれ、空洞化されていたのだ。
マリは迷うこと無く、そのはしごを滑って降りていく。
そして着地する。
(この通路は・・!間違いない、魔力を感じる!あの女エルフが通った後!!)
降りた先はなんと一直線の地下通路だった。
ぽつ、ぽつとランタンが先のほうまで続いていた。
明るいとはいえないが、暗くはなかった。
まさにその場所は地面より下に位置していた。
マリは地図とコンパスをだして確認する。
(・・ちょうどゲンエイガハラ村の方角。これで確信したわ。)
マリは地図、コンパスをしまうとその地下通路を走りだす。
走る足音が響き渡る。
(きっと、この地下通路はゲンエイガハラ村まで続く隠し通路!・・そして女エルフがここを通った形跡があるということは・・・!)
マリは汗をかきながら地下通路をひたすら走っていく。




