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キングテレトリー  作者: フクツノタロウ
エングランド訓練所ー訓練編
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学科Ⅱ ~12の有識~

2日目の午後も同様にルークド、マリ、ロウ=ヤンは大講義室に集まり、ケインの講義を受ける。


「よ~し今日は没キングテレトリーの”12の有識”について話をするぞー。いいな。」


ケインは続ける。


「突然だがこの世界で一番強いのは誰だと思う?」


「そりゃー・・キングだろ。」


ルークドが答える。


「そうだな。人類で一番強い人間が選ばれ、さらにキングの力を授かる。そして国の繁栄を築く使命が与えられる。そのための力ともいえるな。」


「だが、そんなキングが私利私欲で暴走したらどうなると思う?」


「最強の力ゆえ、誰も止められず世界そのものがキングのものになってしまう。」


ヤンが答える。


「そうだ。そのような事態を防ぐために作られたのがキングテレトリー軍12の有識だ。」


「それってつまりキングに歯止めをかける12人の集団てことよね?」


マリがケインに質問する。


「飲み込みが早くて助かるな。・・・・そう、簡単に言うならキングを監視し、暴走したときは倒す。

それが役割だ。」


「でもキングを倒すことなんて可能なのか?」


ルークドが聞く。


「あぁ・・・12の有識なら可能だ。もちろん犠牲はでるがな。」


「だから1人1人、キングにも劣らないほどの力を持っているし、またキングテレトリー軍の中核でもあったわけだ。」


「キングを倒せる集団なら、また同じような話になるけど仮に暴走したら止めることなんてできないんじゃない?」


マリが聞く。


「いやそれはない。キング1人と違って12人もいるんだ。考えが一致することなんてまずない。

それに12の有識の監視をする大老人様率いる元老院もある。

ついでにいうとこの元老院の監視がキングの役目でもある。」


「へーうまいことできてんな。力関係がじゃんけんみたいだな。」


ルークドは関心するように言う。


「相互監視というわけか・・。」


ヤンが言う。


「まっ・・そういうこった。で、今がその12の有識が分裂した状態てことだな。」


「その内訳はキングシールドに5人、キングソードに3人。ここ、キングリメイカーに3人。そして1人が消息不明だ。」


「もちろんここのキングリメイカー3人はわかるよな?

・・・エドワール・ノルス、フロスト・イーサン、エルード・ライネットが元12の有識だ。」


「・・・どおりで。」


ヤンは何かを納得したように呟く。


「あの3人は何か違うと思ってたけどまさかそこまでだったとはな~。そりゃ強いわけだな。」


ルークドが言う。


「・・・そんなにすごい人たちだったのね。驚いたわ。」


マリが言う。


「まっ、今はそんだけ知っとけば十分だな。質問あるか~?なければこれで終わるが。」


「聞いていいか?」


ルークドが声を上げる。

ケインはどうぞのジェスチャーをする。


「もし12の有識同士が戦えばどうなるんだ?誰が一番その中では強い?」


「フッ・・・いい質問だ。まず12の有識はそれぞれ得意とするものが1人1人違う。

魔法、武器の扱い、肉体・・・だから相性もあるし、運もある。一概には誰が一番強いとは言えない。」


「・・そうか。」


ルークドは期待した回答が得られず少しがっかりした。


「だが・・あえて1人挙げるならエドワール・ノルス。つまりうちのノルス指令だ。

・・お前たちも知っていると思うがノルス指令は12の有識の時にはキングテレトリー軍の総統に就いていた。

つまり12の有識のリーダー的存在ってことだな。

単純な強さでいえば指令より強いやつはいる。

ではなぜ就くことができたか?

その秘密は手の甲の紋章にある。

紋章の名前は”キングシールド類似紋章”といって通称は”キング紋章”と呼ばれている。

ルークド。お前は、間近で見たことあるんじゃないか?」


「あぁ。魔法やハンマーをいとも簡単に受け止めていた。」


「そうだ。左手の紋章は物理運動を無力化、右手の紋章は魔法を無力化するといわれている。

この力がキングシールドそのもので、シールドに描かれた紋章に似ていることからそう名付けられた。」


3人は聞き入っていた。


「噂によれば無力化だけでなく、吸収し魔法エネルギーに変換してほとんどの魔法が使える状態にするとまでも言われている・・・。」


「俺がノルス指令についてきた理由はこれを聞いたからだ。

一番、力がある人物についていったほうがいい。それが俺の考え方だ。生きる上で楽だからだ。

・・・まぁ今ではそんなことどうでもいいがな。」


ケインは珍しく自分について話した。


「おっとしゃべりすぎちまった。もう質問ないな。じゃあ今日は解散!」


ルークドは世界の広さを改めて認識したのだった。




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