学科Ⅰ ~勢力図~
ルークドは昼食を済まして大講義室へ向かった。
そこにはマリとヤンがすでに椅子へ座っていた。
ルークドもヤンの近くの椅子へ座る。
マリは1人遠くに座っていた。
「もう平気なのか?」
「あぁ万全である。」
そんなやりとりをしたあと丁度ケインが室内へ入ってきた。
「よーーーし。じゃあ始めるぞ~。」
ケインはめんどくさそうな感じで教壇の中央まで行く。
そして見渡す。
「よし。とりあえずサボってるやつは・・いねぇな。全員サボってたなら俺も楽だったんだがな~。
・・・じゃ、早速始めるぞ。いいな。耳の穴かっぽじって聞いとけよ~。」
(ルーズだなぁ。おっさん・・・。)
ルークドは困惑する。
ケインは講義をし始める。
「最初だしな~。言っとくか~。・・なぜ訓練に学科があるか。実戦訓練だけしとけばいいんじゃねぇの。
て思うやつもいるかもしんねぇ。だがな敵を知るためには必要なことだ。情報は多ければ多いほどいい。」
その時だけケインの顔はまじめだった。
「というわけで初日は勢力についてだ。
俺たち「キングリメイカー」に敵対する有力な勢力について説明する。
今日はざっくりとした勢力の話だから、個別の勢力についてはまた後日説明する。
だからとりあえず聞いてくれ。
まず「キングリーパー」だ。」
(キングリーパー・・・ザンギャクがいた勢力か。)
ルークドは思わず力が入る。
「こいつらは元々全員囚人でな。キングテレトリーの混乱に乗じて結成された。
やり方はまさに暴力。力でキングテレトリーを支配しようてのがやつらの方針だ。
でも所詮は賊だ。勢力としてはまだ弱い。だがこいつらがいると混乱に収拾がつかない。
言うなれば騒ぎたいだけのうっとうしい存在だ。
だから最初にこいつらを潰す。一番最初に戦うことになるからそれは覚えてくれ。
ルークドは特にわかるよな?」
ケインはルークドに目線を送る。
(知ってていってるだろ・・。)
ルークドはツッコミを入れたい気分だった。
ケインは続ける。
「そして次はセットで覚えたほうがいいな。「キングシールド」と「キングソード」だ。
こいつらは元々没キングテレトリー軍の「12の有識」と呼ばれるものたちが分裂したものだ。
ま、うちもそうなんだけどな。
んで、キングシールドには「大老人様」と呼ばれる権威がある人物がついている。
大老人様てのは「キング」と同等の権威をもっていてな、国を裏で動かしている人物だとも言われる。
さてここで質問だ。マリ。この2つの勢力の名前の由来わかるか?」
「そうねぇ。その2つの名前て「キング」が使う武具の名前よね。」
「あぁ。その通りだ。
大老人様含むキングシールドと呼ばれる勢力は襲撃前と同じ国を取り戻そうとする「保守派」。
キングソードと呼ばれる勢力は襲撃前のキングテレトリーに不満をもっていたやつらで、新しい国を作ろうとする「革新派」てところだな。
ちなみに没キングテレトリー軍についての詳細はまた別で説明する。」
そこまで言うとケインは煙草を取り出し、加える。
「勢力としてはキングシールドが最大だ。キング亡き今、中央の支配もしているのもこいつらだ。
キングソードはうちとおんなじぐらいだな。だからこいつらはまぁまぁ強い。それだけでも覚えてくれ。」
ポケットからマッチを取り出す。
「そして最後の勢力「ブラックヤード」。こいつらは正直わからない。
黒魔法やブラックキューブも使うと言われているが詳細不明だ。
だが推測するにキングテレトリーを襲撃してきたやつらと同じ、即ち敵国の手先だろう。
正直、世界がここだけじゃないと言うのは信じられないが、あると仮定するならすべてに説明がつく。」
そう言い終わるとマッチで煙草に火をつけ、吸う。
「んまぁ現在も調査中だから今はそんなに気にしなくてもいいだろう。」
煙草を手で持ち、口から煙を吐き出す。
「今日はこんなもんだな。なんか質問あるかー?」
3人とも真剣に聞いていた。
「よーし、無いな。今大事なのは目の前の敵は「キングリーパー」てことだ。そんだけ。
じゃあ今日、終わり~。」
ケインはそう言うと早々に立ち去っていった。
(こんな早く終わっていいのかよ・・。)
3人ともそう思わずはいられなかった。




