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キングテレトリー  作者: フクツノタロウ
エングランド訓練所ー訓練編
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食堂での出来事

ルークドは解散した後、空腹であったし挨拶も兼ねてロウ=ヤンと一緒に食堂へ行くことにした。

マリはというとルークドたちの誘いを断り、どこか行ってしまった。


「せっかく新入りどうし友好を築こうと思ったのによ。つれねえなー。」


「まぁ最初はあんなものである。後々に友好的になっていくと拙者は思う。」


ルークドとヤンはそんなことを話しながら食堂に着いた。


「おっここだな。」


ルークドが扉を開ける。

そして中に入ると5人のメイドがいた。

メイドの1人が2人に気づく。


「いらしゃーい。」


そう言いながら、近づいてくる。


「あら、あなたたち噂の新人さん?」


おっとりし、仕事ができそうでお姉さんという感じがするメイドがルークドたちに聞く。


「あぁそうだぜ。俺の名前はルークド。よろしくな。」


「拙者はロウ=ヤン。頼む。」


「やっぱりそうね~。私はエミールよ。よろしくね!」


笑顔を見せる。


するとその会話に気づいた他の4人のメイドたちも寄ってくる。

一番先にポーニーテールの髪をした陽気だけれども仕事は雑そうなメイドが話す。


「おっ!新人さんか!私はチェリーな!よ・ろ・し・く!」


ニコッと歯を見せ、笑う。


次に眼鏡をかけ頭がよく仕事は完璧に、こなしそうなメイドが話す。


「私の名前はリーン・アルダと申します。何卒お見知りおきを。」


眼鏡を整える動作をしながら言う。


続けて、シャイで自信がなさそうなメイドが小さい声で言う。


「ゎ・・・シ・・・シォ・・とぃぃm・・・。」


目を動揺させ、頬を赤らめながらほんとんど聞こえない大きさで言う。

少し間が空く。


「この子極度の人見知りなの~。名前はシオンね。」


エミールが笑顔でカバー対応する。シオンは顔を赤らめて首を縦に振っていた。


最後に前髪で目が完全に隠れて、独特な雰囲気がするメイドが呟くように紹介する。


「・・・・・モナ。」


ルークドとヤンはそれぞれに会釈した。


紹介が終わるとエミールが言う。


「私たちはここの家事全般をやってて料理も手伝っているの。生活面は任せてね!

ところで注文する?」


「あぁそうだった。なんでも作ってくれるのか?」


「えぇ作れるものならなんでも。」


「じゃあ俺はウルフのハンバーグでも注文しようかな。」


「拙者はモツモツを使ったそばで。頼めるか?」


「もちろん作れるわ。任せて。」


そうエミールが言うと他のメイドたちは調理へ向かった。


「じゃあちょっと待っててね。」


すると手をパン!とし、思い出したような素振りを見せる。


「あ!そうだ~。まだ料理長を紹介してなかったわ。料理長ー!!ちょっと来て頂ける?」


エミールは厨房に向かって呼んだ。


すると出てきたのは2メートルはある筋肉ムキムキの大男だった。


「!?」


ルークドとヤンは思わず驚いてしまう。

一歩、歩くたびにドシン、ドシンと圧が伝わるような気がした。


(な・・なんだこのおっさん!?ぜってえ人殺してるだろ・・。ザンギャクよりも強そうだぜ・・。)

(こ・・この殺気!?このモノも闘気の使い手。な・・なんという闘気力・・。)


次の瞬間その大男は口を開く。


「やだーーーー♡二人してそんなにじろじろ見っちゃて!もー照れるじゃない!」


またも二人に衝撃が走る。

その言葉はオカマ口調だった。

二人とも絶句する。


「あらーー。あなたたち新人ね。うふーん♡この二人は随分とかわいいじゃないの♡」


二人に悪寒がする。


さらに大男は形相が変わり、低い声に変わって言う。


「あの女と違ってね。なんて生意気な女なのかしら!!もーーーー思い出すだけで腹が立ってくるわ!!

新入りの分際で!家事でコキ使ってやりたいわ!!」


それは恐らくマリのことを言っていた。


そこでエミールが言う。


「こう見えて料理長はとてもやさしいんですよ。ね?」


顔が戻る。


「えぇ!そう~よーー。そんなに怖がらなくてもいいんのよー♡もっとリ・ラッ・ク・スして♡」


「!?」


二人は顔が真っ青だった。


「名前はグール・メリットよ~♡ぜひ覚えて頂戴ね~。あなたたちの胃袋は私にま・か・せ・て。ねっ♡」


そう言うとウインクする。


「じゃあ今すぐ愛の結晶を作ってくるから待っててね♡

エミール行くわよ~。」


「はい。料理長。」


そう言うとエミールとメリットは厨房へ入っていった。

いなくなったところで二人は席に座り、小さい声で震える声で話す。


「おいおいどうすんだよ?随分気に入られたみたいだぞ。

俺たち遂にその日が・・・。

あーーダメだ。想像するだけで・・。」


「せ・・拙者に聞かれても・・。」


「あぁ・・・アリー、ドンゴそして村のみんな。俺はここで終わりみたいだ。(さらば・・チーン・・。」


ルークドは机に頭を打ちつけ白目を向く。

それを見たヤンは言う。


「しっ・・しっかりするんだルークド殿!急いで食べて逃走!あとは今後食堂の利用を控えるのみ。」


「そ・・それもそうだな(震え声)」


ルークドとヤンは硬直し、緊張状態でその時を待った。


時計がチッ、チッ、チッ、チッと秒針を刻む。

心臓がドク、ドク、ドク、ドクと鼓動する。


そしてその時は来る。


「お待たせ~♡待ったーーー?」


メリットは料理を運んでくる。

そしてテーブルの上に置く。




「さぁ冷めないうちに☆」


二人は固唾を飲んで喉をゴクリと鳴らす。

もはや料理はどうでもよかった。

逃げ出すことを考えていたのだ。


(よし・・俺のはハンバーグだ・・。

一瞬で平らげてすぐに(ドアの位置を確認しながら)逃げればいい・。

ヤン・・お前のは、そばだ。残念だが囮として犠牲になってもらうぞ・・。悪いな。)


ルークドの眼は炎色に変わっていた。


(勝負は一撃。今こそ闘気のしゅんを使う時。スピードを極限まで高めるのみ。

いざ・・拙者の全力をぶつける時!!)


それぞれフォークとナイフ、箸を持つ。


「い・・いただきます(震え声)」


ほぼ同時に一口目を食べる。


「!?」


(なんだ・・これ!?う・・うますぎる!!)


二人の思考はもはやシンクロしていた。


(く・・悔しい。こんなおっさんに!

こんなおっさんが作る料理が俺の魂を震わせられるなんて・・!?

だ・・だめだ・・一瞬なんてそんな勿体ないことできねぇ!

もっとだ・・もっと味わいてええぇ!!)


(な・・なんという風味!これはもはや極み!!

今まで幾千と食べてきたつもりだったがこんな深い風味は知らない!!

こ・・・これは正に拙者の味覚に対する道場破り!!!)


その食べぷっりをメリットは見ていた。


「あらやだぁ~。いい食べぷっりだわ~。そんなの見せられると・・あ~ん♡疼いちゃう♡

ルークドちゃんとロウ=ヤンちゃんだったわね。いつでも来なさい。何でも作ってあ・げ・る♡」


2人は目を見開き、もはやエクスタシー状態。

逃げ出すことなど忘れてお代わりをする。


後日、2人は食堂の常連になったという・・・。



「うふ♡これであなたたちはわたしの・・・も・の♡。」


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