表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キングテレトリー  作者: フクツノタロウ
デサン村編
12/280

怒りの点火

「きゃあああああああーー!!お父さああぁぁんー!!」


そんなアリーの悲鳴を聞いたときだった。


(・・アリー!!)


ルークドはハッと意識が鮮明になる。


その時、ヘルドッグの牙が首に刺さりかけていた。

咄嗟にタガーナイフを片手で抜き、ヘルドッグの側頭部あたりにズサッ!と強く深く刺しこむ。

するとヘルドッグの力が緩み余裕ができ、その一瞬の隙に抜いて刺す、抜いて刺す、抜いて刺す・・を繰り返す。

ズサッ!ズサッ!ズサッ!と一定間隔でかなりの速さだった。


ルークドは、ひるんだヘルドッグを力いっぱい蹴った。

すると「クウゥン!」と弱々しい鳴き声をあげて吹っ飛んだ。


ルークドのそばには買い出しの時にドンゴから頼まれた「ハイドドスウ」という名の酒瓶が地面に転がっていた。

ルークドの判断は一瞬だった。


「遊び疲れたろ!水分補給だ!ほらっ・・よっ!」


その瓶をヘルドッグへ向かって投げつけたのだ。

瓶は見事命中。

瓶が割れ、全身アルコールまみれになったヘルドッグに向けてルークドは間を置かずに魔法で追撃する。


「ファイアーーブロウ!!!」


それは決定的な一撃だった。

炎は広がり、消えないのではあろうかというような大火がヘルドッグを包み込む。

ヘルドッグはそのまま焼死し息絶えたあとも、なお火は燃え続けた・・・・・。


ルークドはヘルドッグの死を確認すると落ちている巾着袋に近づき治療薬を掴んだ。


「アリー・・・助かったぜ・・。」


錠剤を全部口へ流し込み、クリーム状のほうは負傷箇所にすべて塗り付け、自分の服の一部をちぎり包帯の代わりに巻いた。


ルークドは体中痛んだが、そうも言ってられなかった。


(待ってろ、みんな・・・・今助けてやるからな!)


そう思いながら落ちていた剣を拾い、男たちがいたほうへ急いで向かう。

その時だった。

視界に入ってきたのは空中を飛んでいたアリーだった。


「・・・は?」


その時、ルークドはすべてを理解することはできなかったが、血の気が引くような光景であるのはわかった。

さらにその滞空にいたアリーにフォークが刺さり落下していく。


「ア・・・・アリーー!!!」


ルークドはかつてないほど体の中が熱く、自分は燃えているのではないかと言っても過言ではなかった。

眼の色も炎の色に変わり、心臓の鼓動が急激に速くなる。


ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク

 

心臓も鼓動によって発火するような勢いだった。

持っていた剣も熱くなる。

それは他人が持てば焼き印がつくほどの熱さだった。


(何かが・・・近づいてくる。)


ルークドの視界にさっきの手下3人の姿が入ってくる。

もはや、考えるより先に体が動いていた。


ルークドは今までにない体の底から力が沸き上がってくるのを感じた。


(灰になれ・・・スモークスパークス。)


火の粉をまとった黒煙が発生し、3人の周りに充満する。

3人の呼吸器官にそれらが酸素と同じ要領で吸われ体内に入る。


(こうか・・・ファイアーブロウ。)


視界から3人は消え去った。

ルークドは、その3人がどうなったのかなど、どうでもよかった。

いや、認識などなくただ単純に何かが消えさったと思っているだけだった。


ルークドは3人の灰を踏みしめ、さらに奥に見える大男に向かっていくのだった。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ