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受験生の日常  作者: 藤武 慧
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十二月の物語

どうも皆さんこんにちは藤武です。

そろそろ終結に向かって行きます。

さて、今回のお話はどなたでも経験したというわけでは無いと思います。

それでも楽しんでいただければ嬉しいです。

コメントだけでなく、主人公に対する応援メッセージなどもいただければ幸いで。

十二月、町はどこもかしこもクリスマスカラーに染まっていた。

午後五時、学校を終えた俺は塾で自習すべく、塾へと自転車を漕ぎ出していた。

家で自習などできない。

俺の家族は(特に妹)受験生の配慮などまるで無い。

先日、妹が友達を家につれてきた。

母が勉強中の俺に気を使いそれを咎めると、妹は言った。


「馬鹿がどんなに必死こいて勉強しても馬鹿高校にしか行けねえよ。」


ありえない暴言である。

それに俺は馬鹿ではない。

なんか塾内では馬鹿だとか言われているが、それは塾のレベルが高いんだ。

だいたい、俺には得意教科がある。

国語だ。

国語のテストは常に九十点を割らない。

これだけが取り柄なのだ。

逆に数学や英語は七十点程度。

だから必死こいて勉強してるんじゃないか。

それを馬鹿呼ばわりだなんて酷すぎる。

確かに妹の方ができは良い。

頭の作りからして違う。

たいして勉強せずとも学校のテストは大抵九十点を取り、学年順位上位をキープしている。

いわゆる天才だ。

努力せずとも点数のとれる天才。

できの良い妹を持つと大変だ。

いろいろな場面で比べられてきた。

だからこそ俺は努力を重ねているのだ。

ゲームやカラオケといった誘惑を完全否定し、ひたすら勉強をしてきた。

そして今、俺は新たな誘惑と対峙している。

塾へ向かう道中、チラチラと視界に入り込む二人組。

もうおわかりだろう。

リア充だ。

クリスマスというリア充のためだけにあるかのような日は、受験生を大いに悩ます。

塾の生徒にもリア充はいる。

夏は受験終わるまで遊びに行かないからとか言っていたものの、勉強会と言う名のデートを楽しんでいる。

そんなやつに限って俺より頭が良いんだ。

クリスマスなんてくそ食らえだ。

リア充なんか爆破しろだ。

そして俺は自転車のペダルを踏みながら叫んだ


「リア充うらやま!!」




十二月、受験生の中にはリアルを充実させたいという悩みを持つ人もいるだろう。

しかし、そんな甘美な誘惑を打ち壊し合格をつかめ!

ご愛読ありがとうございました。

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