表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/14

深まる友情

 僕たちの学校では、4年生になるとクラブ活動に参加することになっていた。運動が得意な君は野球部に、あんまり得意じゃない僕は読書クラブに入った。図書室からは運動場がよく見えて、君がボールを追ったり、塁を回ってる姿がよく見えた。ふっと、本を読むのをやめて運動場に目を向けると、君と眼が合うことがあった。君はそのたびに、いつもの笑顔で両手を大きく振っては、先生に怒られてた。僕もついつい笑っちゃって、先生に怒られた。


 僕たちは少しづつ違う時間を持ち始めたけど、そのことが余計に僕らの友情を深めることになったんだと思う。君は、その日のクラブであった、面白かった事や、腹が立った事なんかをよく話してくれた。僕はその日読んだ本の内容や、お勧めの本なんかを君に教えてあげた。君は本なんか読むのめんどくせーって言いながらも、必ず読んでくれて、面白かったぞって言ってくれた。そうやって、お互いがお互いの興味があることについて、意見を交換し合っていくことで、お互いの世界を広めあっていくことができるようになったんだと思う。


 ある日、家に帰ってご飯を食べていると、ふいにお母さんが話しかけてきた。


 「ねえ、春樹。この町に来た頃のこと覚えてる?」


 「どうしたの?急に。」


 「うん、お母さんね。あの頃春樹のことが心配で心配で仕方なかった。笑わなくなって、元気もなくなって。小学校に上がってお友達ができるかな?また元気な春樹に戻ってくれるかなって。春樹以上に心配してた。だから今の春樹見てるとすごく嬉しいの。優斗君とお友達になれてよかったね。これからも仲良くするのよ?それからたまには家に遊びに来てもらいなさい。」


 僕は、お母さんがそんな風に思ってたことを知って、すごくびっくりした。でも、それと同時に君に会えたことを神様に感謝したんだ。だって、僕が今笑って毎日過ごしていけるのは、お母さんの言うとおり、君と友達になれたからだって思ったから。だからお母さんに少し照れながら、


 「当たり前だよ。僕と優斗は親友なんだよ。ずっと仲良くしていくよ。それから、今度お家に遊びに来てもらうね。」


 やっぱりお母さんは、すごく嬉しそうに笑ってうなづいていた。

次の次あたりで話が進む・・・予定です・・・。すいません。もうちょっとお付き合いくださいませ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ