君との出会い
君と初めて出会ったのは、小学校1年生の時。僕は幼稚園卒園と同時にこの町に引っ越してきた。もともと引っ込み思案で、友達を作るのが苦手だったし、近所には年が近い子もいなくて、小学校に行く前から、学校に行くのが不安で嫌でたまらなかった。
入学式の日、玄関前で君はたくさんの友達に囲まれて、本当に楽しそうに笑っていた。僕はそんな君を羨ましく見ていたんだ。
入学式が終わって、教室に入って座るとすぐに、君が前の席に座ったんだ。そして振り返って僕に話しかけてきてくれたよね。
「俺、高木 優斗、これからよろしくな。」
って、満面の笑顔で話しかけてきてくれたんだ。
「僕、滝川 春樹です。よろしく。」
僕は、緊張して話しかけてきてくれて嬉しかったのに、ぶっきらぼうにこう言うしかできなかった。顔がこわばって、嫌な言い方になってしまったんじゃないかって、慌てて何か言葉を続けようとした瞬間に、先生が教室に入って来て、続けようとした言葉は口から出ることはなく、強制的に胸の奥にとどまってしまった・・・。仲良くしようねって、勇気を出して言いたかったのに・・・。
その後の、先生の話なんてちっとも耳に入ってこなくなって、僕は前の席の君の背中を見ながら、帰る時に声をかけようとか、でもいきなり話しかけていいのかなとか、頭の中でぐるぐるいろんなことを考えていた。どうしようどうしようって考えているうちに、先生の話が終わって帰る時、僕が話しかけるより前に、君が声をかけてきてくれたんだ。
「ばいばい、また明日な。」
って、式の前に見た、満面のまるで太陽みたいな笑顔で笑いかけてくれたんだ。
「うん、また明日。これから仲良くしようね。」
何とか笑顔で言えたことが、すごくうれしかったのを覚えてる。それが、君と僕の友情の始まりだったね。
セツナたちが出てくるのはまだまだ先になりそうな予感・・・。なんか主人公ないがしろにされていますorz