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学園での注意事項とスキルの説明

 「さて、そろそろ学園でのルールについて話しておこう。」

  話の仕切り直しのためリオンが話を始めると、全員が真剣な表情になる。

 「まず、お前たちが『勇者候補』であることは、学園では秘密にする。理由は簡単だ。」

 リオンは静かに視線を向け、重い言葉を投げかけた。

 「お前たちが勇者候補であると知られれば、勇者派閥と魔族、両方に狙われる。」

 蓮と3人の女の子たちは、驚いた表情を浮かべる。

 「えっ……?」

 「私たち、狙われるの……?」

 「どういうこと?」


 リオンは続けた。

 「勇者派閥の貴族たちは、お前たちを自分たちの道具にしようとするだろう。そして、魔族は、お前たちが成長する前に潰そうとする。」

 4人は真剣に話を聞いていたが、陽翔はどこか余裕の表情で言う。

 「ふん、俺が最強なら、別にバレたって関係なくね?」

 「……」

 リオンは無言で陽翔を睨んだ。

 (こいつは……本当に分かってないな。)


 「いいか、学園では、お前たちの力は『生まれながらに備わったスキル』として扱う。勇者としてのギフトではなく、先天的な能力ということにする。 これが身を守るための最低限のルールだ。」

 4人は理解したように頷くが、陽翔だけは納得していない様子だった。


 「あの、リオンさん」

 蓮が手を上げリオンに質問しようとする。

 「僕は君たちの監視官だが、学園では16歳の新入生として振る舞う。だから、監視官ということも秘密だ。なので、呼び方はリオンでいい。改まった言葉づかいもいらない。……すまない、質問を続けてくれ。」


 「わかったよ、リオン。それじゃあ、質問なんだけど、僕たちの女神さまからもらった特殊能力ギフトを『生まれながらに備わったスキル』として扱うって言ったけど、つまり、この世界には女神様からもらうギフトと生まれながらに備わったスキルがあるって言いう事でいいのかい?」

 「いい質問だ。この世界には大きく分けて、3つのスキルがある。 【習得型スキル】、【先天型スキル】 、【授与型スキル(ギフト)】だ。」

 リオンは3つのスキルを一つずつ詳しく説明していく。


 「まずは【習得型スキル】、これは、努力や修練を積むことで習得できるスキルのことだ。

剣術、体術、魔法の基礎、商業スキル、交渉術、料理スキル……いろいろあるな。スキルとして定着するには、一定の経験が必要だ。」

 「おお、それなら分かりやすいな! つまりゲームのレベル上げみたいなもんだろ?」

 陽翔が嬉しそうに反応する。 


 「なるほど……そういうことか。」

 「うん、それならイメージしやすいかも。」

 「何度も繰り返して成長するってことね。」

 「努力し続ければスキルとして定着する……分かりやすいです。」

 他の4人も納得したように頷く。

 (……ゲームのレベル上げ? まぁ、みんなが納得したならそれでいいか。)


 「次に、生まれつき備わっているスキルについて説明しよう。これは、努力では得られないスキルで、血筋や体質、才能に大きく影響される。 ドワーフ族なら、金属や鉱石に触れたとき、素材の“癖”や“適正”を感知できたり、獣人族は『動体視力強化』や『夜目』のスキルを持つことが多い。貴族や武門の家系では、戦闘向きのスキルを先天的に持っていることもある。例えば、身体能力向上のスキルや武器に魔法の効果を付与したりとかだな。」


 蓮が納得したように頷く。

 「なるほど……僕たちが勇者候補であることを隠すために、このスキルを生まれ持っていたことにするっことだね」

 「そういうことだ。お前たちの力は、『女神の加護』ではなく、『生まれつき持っていた才能』として扱う。」


 風華が少し疑問を持つ。

 「でも、そんなに簡単に納得してもらえるの?」

 リオンは微かに微笑む。

 「今はな。最近は女神様が変なスキルを付与することが多いし、スキル自体を持つ人間も珍しくなくなった。」

 「『親指を鳴らすと花が咲く』とか、『10秒間だけ壁の色を変えられる』とか、実用性のないスキルが増えたことで、『スキル持ち=特別』って印象が薄れてきているんだ。だから、『生まれつき変なスキルを持っている』って話にしても、そこまで怪しまれないってわけだ。」

 風華は「なるほど」と頷く。

 

 リオンがスキルの説明を終えた直後、陽翔が得意げな表情で腕を組んだ。

 「ふっ、つまり、俺のギフト『神域の才能』は、まさに最強のチートスキルってことだな!」

 その発言に、またも微妙な空気が流れる。

 (……こいつ、すぐにイキるな。)

 リオンは無言で陽翔を見つめたが、ここで突っ込んでも仕方ないと判断し、スルーすることにした。



 


 

 

 

 


 

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