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理沙と武志  作者: bunz0u
12/17

11ばん

 夜の校舎は不気味な雰囲気が充満していた。しかし、廊下を歩く4人にはそんなものは関係ないらしかった。

「お前さ、ポテトとか食うなよ」

「何でだよ」

 武志に注意された良助は、不思議そうにその顔を見ながらポテトチップスを口に放り込んだ。さおりもその袋に手をつっこみながら不思議そうな顔をした。

「そうそう、前田君、どうしたの?」

 理沙も武志の顔を面白そうに見ながらポテトの袋に手を伸ばした。

「別にさあ、すでに不法侵入してんだから、今更そんな硬いこと言うことないじゃない、武志君」

 理沙の言葉に、武志はイラっとしたが、すぐにあきらめの表情になった。

「勝手にしろ」

 しかし、そう言った武志の前に、ポテトの袋が差し出された。武志は思わず手が伸びた。

「そうそう、それでいいんだよ」良助は満面の笑みでうなずきながら、自分もポテトを口に放り込んだ。「しかしなあ、どうもあんま怪しい雰囲気がないな」

「そうかな? 不気味な雰囲気はかなりあると思うけど」

 微塵も不気味じゃなさそうな様子でさおりは首をひねった。

「いやなあ、確かに不気味かもしれないけど、犯罪の臭いはしない感じだろ?」

「犯罪の臭いってのはよくわからないけど、確かにそうかもね。静かだし」

 理沙は良助の言葉に納得したように言ったが、武志はその理沙の言葉に首を横に振った。

「騒々しい空き巣がいるかよ」

「わかってないなお前は」良助はわざとらしいためいきをついた。「よく訓練された空き巣はな、騒々しくしても大丈夫なところを選ぶんだよ」

「お前空き巣に入ったことあるのかよ」

「甘いな」チッチッチと、舌を鳴らしながら良助は人差し指を振った。「それくらいは常識だぜ、武志君」

「ああ、そうか。お前の常識はよくわかったよ」

 武志はそう言って足を速めた。理沙がその腕をつかまえて一緒にどんどん先に進んでいった。

「それじゃ、2階で落ち合いましょうか。ちょうど中間」

「そうだな、せいぜいいちゃいちゃしろよバカップルども」良助はヘッドランプを点滅させて2人を見送ってからつぶやいた。「あいつらお熱いね」

 その言葉に、さおりは大きくうなずいた。

「じゃましないようにゆっくり行ったほうがいいね」

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