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(3)

お楽しみください!

ミチと父は、この仕事を終えるまでの間、女たちの宮殿に寝泊まりすることをゆるされました。

二人に用意された来客用の部屋とベッドは実に素晴らしいものでした。



「父さん、こんなベッドで僕は寝たことがありません。シーツもすべて、絹でできているだなんて」



ミチは、その寝心地にうっとりとため息をつきました。



「コラ、あまりはしゃぐなよ。ここは、国外からの使者の方や、王様たちのご親戚が来た時にお通しする部屋だから、特別に贅沢にしてあるんだ」



ミチは目を閉じたまま何も答えずにいましたが、こんなに美しく心地よい部屋を客人に差し出す王国の豊かさと気高さを、誇りに思いました。



——明日も女王さまのために、ことば探しを頑張ろう。



そして、父子は眠りに落ちていったのです。




三日間粘った甲斐があり、ことば使いたちは女王の心の中にある贈りたい物を言い当てることができました。


やはり予想通り、それは三つもあったのです。

三つのものを一つのものだと思い込んでいたので、ことばが混ざって何が何だかわからくなっていたのです。


まず一つめは、『キラキラ星の瓶詰びんづめ』。


そして二つめは、『ゴールデン・タイガー』。


そして、三つめは、『王国のこよみの基準となるカレンダー』。


女王はすっきりした顔で大はしゃぎです。


しかし、召使いたちはここからが大変です。


どれも一筋縄ではいかない代物しろものばかり。


この世に未だ存在しないものもあり、合成するのか、探しにいくのか、代替するのか——とにかく、ほかの能力使いたちの力も借りなければいけません。


『ことば』というのは本当に不思議なものです。


ひとつひとつの単語がありきたりだったとしても、組み合わせようによってはいとも簡単にこの世にないものを生みだしてしまう。


矛盾したもの同士をくっつけることも可能なら、音の響きでまるで印象を変えてしまうこともできる。



——言うはやすし、成すはかたし!



全職種の男の召使いを集めた会議の席にて。

ミチたちが羊皮紙に書いたメモを読み上げると、みんな頭を抱えて、このように唱和しました。



——イウワヤスシ、ナスワカタシ!



——イウワヤスシ、ナスワカタシ!



重なった声が穴ぐらにわんわんと響き、たいまつの炎をゆらゆらと揺らしました。


続きます〜

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