表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生悪役令嬢ですが、私が好きになったのはモブのようです  作者: 桃田みかん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/42

38.浄化

既に魔物は大分増えていて、瘴気の発生源と思われる場所までライガとゼントと魔法師長たちが魔物を倒しながら、導いてくれることになった。


討伐訓練をする森は一年前より薄暗く、空気が澱んでいるように感じる。

魔物以外の生物に、全く遭遇しない。


ライガはどこから出したのか、剣を持っていてそこに氷の魔力を纏わせ、魔物を切り裂いている。

思っていた以上にライガは強いらしく、剣を使いつつも、魔法で氷の矢を飛ばしている。


元の大きさに戻ったゼントは狼らしく、素早い動きで、急所に噛み付いては魔物を倒していく。



森の奥に行けば行く程、どんどん空気が重くなってくる。

しばらく歩いて、一際、瘴気が溜まっていると思われる薄暗い場所にたどり着いた。


「ここだな」

ゼントが目の前の薄暗い空間を見て言った。


言っているそばから魔物が飛び出してきた。

ライガが剣でそれを薙ぎ倒した。


これ以上、魔物が出てこない内に急いで瘴気を祓わないと。


「この辺りに癒しの魔法をかけて」

チラリとユリアを見た。


ユリアは頷くと、辺りに癒しの光を顕現させた。

それを見た私は、その光の中に優しい雨を降らせる。


柔らかい光と共に細かな雨が降る。


しばらくすると、瘴気が急激に薄れて、薄暗かった場所に夕日が輝き出した。


「瘴気が祓えたようだな」

ゼントがさっきまで薄暗かった場所を見つめた。


「ありがとう、二人とも助かったよ」

魔術師長が漸く笑顔を見せた。

「なんとかなってよかったです」

私がほっとしていると

「本当によかったです」

ユリアもほっとして微笑んだ。


「後は残った魔物を殲滅するだけだな」

後ろから声をかけられて、びっくりして振り返ると、騎士団長が立っていた。


「もうすぐ日も暮れるし、後のことは任せて帰った方がいい」

騎士団長の勧めに有り難く従うことにした。




魔物討伐訓練が行われるはずだった今日、訓練が中止になったので、学院は急遽休みになっている。

しかし、魔物の大発生のその後のことをアルバートから報告してくれるというので、学院の空き教室に集まっている。


「二人のおかげで瘴気が祓えて、魔物の発生が止まった。残りの魔物の殲滅も間もなく終了するらしい」

「それはよかったです」

魔物の大発生の話を聞いてからずっと気になってたから、漸く肩の荷が降りた気がする。


隣でユリアも同じくほっとした顔をしている。


「ところで、君たちが瘴気を祓ったことを内密にしてほしいってことだけど、それで間違いない?」

アルバートの問いかけに私たちは頷く。


そんな話を公にされると、ユリアは平民の恋人と穏やかに生活できなくなってしまう。

断罪回避のため、ずっと目立たないように生活してきた私もこのまま、注目されることなく生きていきたい。


「あの場にいた者たちには緘口令を敷いた。まあ、関わった人間も多いし、どこまで内密にできるかは分からないがな」

アルバートはふーっと息を吐いた。


「ライガのことは別に内密にはしてないからな。あれだけ派手に活躍したんだから、魔術師長と騎士団長が卒業を手ぐすね引いて待ってるぞ」

そこで言葉を切ると、ニヤリと笑った。

「マガンスター公爵令嬢に求婚するのに、丁度よく箔がついたんじゃないか」


「それもそうですね」

ライガは涼しい顔をして躱すが、私はまともにくらってしまい、顔が熱くなってしまった。



ゲームの中と違いアルバートに断罪されることはなさそうだけど、結構意地が悪く、腹黒い。

この手の話になると、途端にポンコツになる私で遊んでるに違いない。


沈黙は金なりとばかりに黙って微笑んでおくことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ