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現実を見ましょう。人生はゲームじゃないんだから

はじめまして、紅月と申します。

転生物の話が好きで楽しんでましたが、好きが高じてとうとう書く方に。

楽しんでいただけたら嬉しいです♪

乙女ゲーム。ヒロインがイケメンの攻略キャラと恋をしていくゲームの総称。

プレイヤーは次々と新しいものをプレイしたり、一つのゲームにどっぷりハマったりするけど、制作側は一つのゲームを世の中に出す為に膨大な時間と労力そして熱意を注ぎ込んでいる。

ネットの攻略サイトを使ってサクサクゲームするのも自分の力だけで頑張るのもキャラを愛してくれているなら制作側は喜んで受け入れるが、愛情たっぷりで作り出したキャラを愛さずコンプリートだけをするプレイヤーにはイラついているかもしれない。

そんな中、ゲームの制作会社がとんでもないトラップを仕込んだゲームを販売した。

詳しい事は制作側からけっして発表されていないため、プレイヤー達はどんなトラップがあるのか話題にしていたが攻略サイトにはその手の話題が発売されてから随分経つのに未だに載っていない為、トラップ見たさに売上は順調のようだ。

ただ、このジャンルを知らない人も沢山いるし、知っていても興味がない人達もいる。


「買ったよ、買ったから明日楽しみにして」

同僚からの電話に呆れながらも少し笑ってしまう。

同僚は明日の誕生日プレゼントに今ネットで静かな話題になっている乙女ゲーム『男爵令嬢の恋愛日記』が欲しい、と泣きついてきた。

自分で買えよ、とツッコミを入れたがもう給料がやばいと言う。どんだけ注ぎ込んでんだよ、と思ったがホストやブランド物に注ぎ込まないだけマシ、と豪語する彼女。


安直過ぎるタイトルとやたら煌びやかなパッケージの絵を見て軽く眩暈を感じたが、絵だけを見ればヒロインはアホっぽいが男性キャラ達は綺麗だ。

プレイする気は無いけど彼女が喜ぶかなぁ、なんて暢気に考え会計を済ませて店を出た。


横断歩道の信号は赤で歩道の中程で待っていると突然、ヘッドライトの眩しい光が視覚を遮りトラックが猛スピードでこっちに向かって来た。

それなりに人がいる歩道、逃げ惑う人達の中、動けなくなっている親子連れが目の前にいることだけが判る。

「危ない」

気がついたら親子を突き飛ばし無事を確認した途端、物凄い衝撃に吹き飛ばされた。

「終わったなぁ」

自分の事なのに妙に冷静になって、小さく笑った。短い浮遊感の後、地面に叩き付けられ意識が真っ黒に染まった。


「お嬢様、朝です」

聴き慣れた声に眠気が薄れ、瞼を開けると自分の目に豪華で煌びやかな部屋が飛び込んで来た。

「えっ」

ガバッと起き上がればメイドのマーサがにこやかにおはようございます、と挨拶し顔を洗う為のボールを持ってこちらに歩いて来る。

いつもと変わらない、でも違和感を感じてしまうのは今見た自分の最後の瞬間の夢と前世の記憶を思い出した所為だと思うが、特に困った所はない。

むしろ、10歳に若返った事の方が驚きだ。

「おはようマーサ」

いつも通り顔を洗い自分で服を着て鏡の前に座ればマーサが髪を梳かしてくれる。

前世ではありえない見事な瑠璃色の髪にサファイアのような瞳。大人になったら絶対美人になるな、と他人事の様に鏡の中の幼い自分の顔を見る。

「今日はどうなさいますか?」

「マーサにお任せ。マーサはいつも綺麗に纏めてくれるもの」

髪を梳かしてくれるマーサが嬉しそうに笑ってくれるのが嬉しくて、いつも同じセリフを言ってしまう。

軽い混乱と違和感は有るけど特に支障は無い。


朝食の為食堂に向かえば家で働いてくれている家令やメイド達がにこやかに朝の挨拶をしてくれ、自分も笑顔で挨拶を返して行く変わりない日常の光景。

「遅くなりました。お父様、お母様、アラン兄様おはようございます。」

「おはよう、アリッサ」

食堂の扉を開ければ笑顔の両親と5才年上の兄がいつも通り笑顔で迎えてくれる。

楽しんで頂けていたら嬉しいですが、遅筆の悲しさ。

出来るだけコンスタンスに更新出来る様に頑張りますが、気長にお付き合いしてくださっていただけたら嬉しいです。

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