第十三話 旅の料理の仕方
ゴブリンを倒し歩き始めて二時間くらい経った。
あれ以降特に襲われる事もなく歩いてきたがだんだん疲れが見え始めた四人。それを見た夕夜が、
「そろそろ一度休憩しよう。全員戦闘もあったせいか疲れてるみたいだしな」
「賛成。私もそろそろ疲れてきたしね。二人は?」
残りの二人も疲れていたのでその意見に賛成する。四人は丁度いい岩や切り株に座る。
そういえばと夕夜が話を切り出す。
「この世界の基準で先ほどゴブリンはどれくらいの強さなんだ?」
「そうですね。本来ゴブリンは二体だけで出てくることなどほとんど無い種族です。彼等は数に物を言わせて襲ってきます。だから二体だけだとさほど驚異で無いのでだいぶ弱い方に属します」
それを聞いて思い出したのか少し顔色が悪くなる朝日。先ほどは、行き成りの事だったので咄嗟に夕夜の声に反応して殺してしまったが、今思い返すとその行動を咄嗟にできた自分が気持ち悪くなる。しかしこれは生き延びるために必要な事と無理やり納得する事にした。
一方夕夜は特に変わらないがこの場合朝日の反応が普通であり、行き成り戦いに関係ない者が見た事もない生き物と戦闘をして平然としている方が可笑しいだろう。
朝日が顔色を悪くしている横で夕夜はサラに質問を続ける。
「此処から街まであとどれ位か解るか?」
「後半日は歩かないといけないと思います。ですが夜に歩きまわるのは危険なので此処で一泊したいと思います。皆さん良いですか?」
三人に許可を得る為に周りを見渡すサラ。それを見た三人がそれぞれ意見を了承する。それを確認したサラが、
「それでは此処で一度食事をした後六時間ほど歩こうと思います。それじゃ食事の準備をしましょうか?」
それを聞いて夕夜と朝日は何をすれば良いかをサラに聞く。
「そうですねぇ・・・じゃあ今から私達がやる事をよく見といて下さい。アリア少し手伝ってください」
近づいてきたアリアと少し話してから木を持ってきてその上に鍋を置く。
そして、
「これからやる事は、旅をする上での基本ですのでよく見ていて下さい」
サラが鍋に手を向け其処から水の魔王で水を出す。それを確認したアリアが火の魔法で木に火を付ける。そこに人参や鶏肉などを入れ煮込む。
「さっき使った魔法があれば水を汲みに行ったり火を点けたりしなくていいので苦手な属性もこれだけは出来る様にして下さい」
それを見た二人は便利そうなのでこれだけは絶対覚えようと心に誓う。
サラが説明している間にもアリアは鍋に味付けをしていた。それから十分くらい経って。
「そろそろいいと思いますので器に盛りますね。後パンもありますから」
そう言って持ってきた木の器に入っていたのはシチューであった。
「時間があまりなかったので簡単な物になりましたが我慢してください」
とアリアが少し笑いながら言う。サラが全員に食べ物が回ったのを確認して、
「それでは頂きましょうか」
その言葉を聞いてみんなご飯を食べ始める。