表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

80/113

神との交信

ゴーレムを完全に倒すと周りの木々を人魂達がまた燃やし始める。

ロボはダンジョン前の大穴を警戒するため、ここから動けず、後の放火は人魂達の仕事だ。

この調子だと1日あれば残りも丸裸に出来るだろう。

案の定、地下への入り口があるため、エンを送り込む。


興奮冷めやらぬ中赤い顔をして嫁達が話している。

元ダンマス組やダークなエルフ達も興奮気味だ。

そんな中、俺は子供組に何故この人形と姿形が違うのかと抗議を受けている真最中である。

双子が握り締め振り回しているロボは勇者系でお菊が大事そうに持っているのは鉄人〇8号だ。

それぞれの拘りがあるようだが、狙って同じにする事は難しい。

特に勇者系はゴテゴテしているために非常に面倒なのだ。

前向きに善処すると政治家のような回答でお茶を濁し、無理矢理納得させたが、この分では毎回抗議が来そうだ。


5分もするとエンが姿をあらわし、そのまま穴の中にダイブした。

ギョッとしたが無事着地し、スクリーンの映像を置き去りにするような勢いで走り始める。

そのままの勢いで扉を切り破り、雪崩出す敵モンスも同様だ。

寄らば切るぞとは誰の台詞か、自らが走り寄り切りまくるエンの姿は一種の凄みがあった。

無言、無音で近づき気付いた時は死んでいるのだから敵としてはたまったものではないだろう。

このまま任せておけば攻略しそうなので、エンには出来れば掌握、駄目ならコアの破壊を命じ、一旦解散する事にした。

キャンプ中のゴルド達にはフィールド面を制圧したと言えばノコノコ顔を出すかもしれないので、

ギリギリまで待って報告するつもりだ。


暇な時間が出来たため、俺は赤ちゃん部屋に入り浸る事にした。

久々にたっぷり時間を使い赤ちゃんの相手をする。

特にメロンは普段双子達が張り付き怪しげな言葉を教えているので重点的に接するつもりだ。


もう皆少しだけ話す様になってきており、一生懸命話すのだが基本何を言っているのか分からない。

そのため、俺はくすぐるのだ。

あひゃあひゃ笑い逃げる赤ちゃん達を追い詰める俺を、嫁達が生暖かい目で見てからかってくる。

動き回ると眠くなるらしくお昼寝タイムに突入する。


その間俺はアンとエリスとラキッシュの相手をする。

流石に時間がとれないので3人一緒だが皆満足そうだ。

ラキッシュがいつも1人引いた位置にいるので、膝の上に乗せお腹を撫でながら話してたら泣き出してしまい、

慌てる一幕もあったが、3人とも仲良さげでいい感じだ。

そろそろ生まれるだろうから名前の候補を考えなければならない。

人名辞典でも買っておくのがいいかもしれない。


夕食にキョウカに作ってもらったサバの味噌煮をつついていたら、エンの帰還を知らされた。

大急ぎで飯を書き込みコアルームへ行くとエンと金色のピカピカ光る骸骨が一緒にいた。


「お前が、最古の迷宮のダンジョンマスターか?」


「それは昔の話じゃな。今はお館様の僕の1人にすぎん。」


「そうか、俺はシリアスだ。お前の名はなんだ?」


「儂の名はイゴール。キングスケルトンのイゴールじゃ。」


また知らない種族名が出てきたな。


「まぁ、それはいい。エン、ご苦労だった。コアをくれ。」


エンが差し出したコアを受け取り、すぐに俺のダンジョンコアに吸収させる。

しかし、ピカピカ光って目が痛いな。

お化けの怖いリアが嫌がりそうな姿も気になるし、尋問が終わったら始末するか・・・・。


「まぁ、いい。しばらく前にお前の所に真なる勇者と善神の分身体が来たと思うが、俺の言ってる事は合ってるか?」


「来たのう。儂の迷宮にあった、善神の祠に用があったようじゃ。なにやら籠ってしておったが、近づけば真なる勇者が襲ってくるので放置しておった。」


「何のためにかは分かるか?」


「あそこは善神により作られた祠で、本当に神の力が込められた場所じゃった。恐らくは善神との交信に使われていると思うのじゃが、これは儂の憶測にすぎぬ。」


善神との交信だと?

何故、そんな事が必要なんだ。

・・・情報がたりんな。


「お前にはしばらく7階層で階層守護者として頑張ってもらう。まぁ、どうするか決まるまでの暫定的なものだが・・・。」


「うむ、お館様のために努力しよう。」


とりあえず、金ぴか骸骨を転送し、エンをねぎらう。


「よくやった、エン。これは褒美だ。」


欲しがるか分からないがエンに一本の脇差を渡す。

脇差の名は痣丸。

それなりのDPを使って購入した逸品だ。

俺の前で正座し、震える両手で恭しく脇差を受け取るエン。

喜んでる・・んだよな?


その後はエンに自由にしていいと命じるとコアルームを出て行った。

善神の祠があるなら邪神の祠もありそうだ。

それは何のための祠だ。

チビ助に確認する必要があるが、もう嫁達と風呂に行ってるころあいだ。

考えをまとめ、明日聞くことにしよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ