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女の戦い

生き返ったカグラはなんというかドンくさかった。

多分手加減されていたとは思うがエンと戦った婆の時と比べると雲泥の差がある。

そして、エルフのくせに胸がデカい。

婆の頃はローブを着ていても分かるほど、シャープな、見かたによっては鋭角的な刺さるような体型だったはずだが、今は以前のキョウカに匹敵するほどデカい。


生き返った際に何かやったんじゃないかとキョウカ達が問い詰めると、元々大きかったらしく婆の頃はしなびてただけだという事が判明した。

とりあえず、アリスの部屋の横に新たに部屋を作り、アリスに面倒を見させる事にした。


ちなみに若返りの秘薬がDPストアにある事が判明し、シスとリアが1歳若返った。

俺としてはもう少し年齢が上がれば艶が出ていいのではと思っていたが、泣きながら迫られたら了承するしかなかった。


それと深き緑の森のダンジョンコアを吸収させた俺のダンジョンコアがLv3に跳ね上がった。

Lv4になるかと思っていたが経験値はともかく階層が足りないのだそうだ。だが、色々機能が拡張されたりしたので良しとしよう。

そして、今回、新たに召喚した奴等のために3階層ほど階層を追加した結果、現在のダンジョンはこのようになった。


 1階層:Gの楽園(11階層への直通通路有り)

 2階層:酸素濃度1%の迷路

 3階層:酸素濃度1%の迷路

 4階層:酸素濃度1%の迷路

 5階層:酸素濃度1%の迷路

 6階層:酸素濃度1%の迷路

 7階層:酸素濃度1%の迷路

 8階層:オーク村

 9階層:召喚、ガチャ廃棄場

10階層:サイクロプス

11階層:人魂部隊、シルフ、リビングアーマー

12階層:レプラコーン

13階層:魔族の畑(草原)

14階層:魔族村(草原)

15階層:家庭菜園

16階層:コアルーム・大部屋・アリスの迷宮(闘技場のみ)

17階層:プライベートビーチ


ちなみにダンジョンコアのレベルアップに伴い、DPさえ払えば階層自体の拡張が出来るようになった。

以前は1キロ四方だったが、今は10キロ四方まで拡張可能だ。

その際に支払うDPは1階層あたり10億DP。

折角なので2~12階層までを全て拡張してやった。


元々、サイクロプスは体が大きいので1キロ四方では入りきらなかったのだ。

無駄に階層を増やすよりは1階層にまとめて置いた方がいいので、この階層を拡張するついでに全部拡張したのだ。

ちなみにゴブリンライダーはレプラコーン達と一緒にいる。


そして、今日は魔族の村を訪れ、畑と村の拡張について話し合う事になっていた。

キョウカが付いてこようとしていたが、産婆の3人と話し合い、アンとラキッシュが俺と同席する事になった。

子供じゃないので1人でも平気だというと危険だと言われた。

反乱の兆しでもあるのだろうか。

念のため、エンを護衛に連れていく事にした。


子供組とメメも一緒についてくる事になり、俺達は頬当をつけて颯爽と魔族村を訪れた。

今日の俺の頬当は顔の半分ほどが口の化物の頬当だ。

岩のような歯を剥きだしにして威嚇しているところが勇ましい。

アンとラキッシュにも頬当を買ってやろうとしたが丁重に断られ、エンはツルツルしているので付ける事が出来なかった。


会談用の部屋に通されるとアレクの代わりにダークエルフの女がいた。

現在の村長で名前をエリスと名乗った。

見た目は20代後半でアンやボナより少し上に見える。

その他にも役員を名乗る奴等が来たが全員ダークエルフだ。


「アレクはどうしたんだ?」


俺をいい気分にさせてくれる唯一のダックスフンドがどうなったか気になる。


「意見の相違が起き、話し合いの結果、彼は村長を辞退致しました。」


出来るキャリアウーマン風にキリっと答えてくるが、全員きわどいボンテージファッションだと目に痛い。

それにチビ助にも魔族村の事は魔族村に決めさせるべきだと言われた。

俺もその通りだと思うから余計な口出しはしまい。


「そうか・・・それで、村と畑の様子はどうだ?土地が足りなければ増やせるようになったから、必要なら増やすが・・・。」


「迷宮主様のお心遣いに感謝します。それでしたら、どちらも広げて頂けると助かります。それとドリアード様の派遣を是非・・・。」


「わかった。それでは双方10キロ四方に拡張しておく、ドリアードはそうだな・・・新たに5人ほど召喚し畑の方に派遣しよう。」


「有難う御座います。それでしたら畑に4人、村の方に1人でお願いします。」


「そこは話し合っていいようにしてくれ。」


「はい。それと迷宮主様、この度ダンジョンバトルで勝利したそうで、おめでとうございます。」


「まぁ・・・そうだな。下らん戦いではあるが負けるよりは勝った方がいいからな。」


「仰る通りで・・・ところで、産婆として派遣した3人はよくやっていますか?何かご迷惑をおかけしてないか心配です。」


もう諦めたから平気だ。


「エリス様、既に私達は主様のご寵愛も頂いておりますので心配ご無用です。老婆心からのご心配有難う御座います。」


何故かアンがドヤ顔で胸を張るとエリスのコメカミに青筋が浮かんだ。


「そうでしたか。それでは貴方を受け入れて下さる、迷宮主様の心の広さに感謝しなくてはいけませんね。」


「大丈夫です。奥方様とも上手くいっていますので、すぐに子も授かるでしょう。」


ラキッシュは下向いたまま黙ってるが話す事はないのか。


「これ!静まるのじゃ!」


今まで夢中で茶菓子を食っていたチビ助がイキりだす。

こいつは魔族村の連中を洗脳してるから、この村に来ると主導権を握りたがる。


「失礼致しました。このようにアンは気が強いところがありますから、もしかして迷宮主様や奥方様にご迷惑をおかけしていないか心配でして・・・」


「今のところは特に問題は無いかな。」


いきなり立ち上がり鼻息荒くフフン!と見下すアンに対し、グヌヌッ!と口を真一文字にし見上げるエリス。

そして、必死に空気になろうと努力するラキッシュ。


和気あいあいとした会談をと思っていたのに、何故か空気が殺気を含みだす。

キョウカが怒り出す一歩手前の雰囲気とよく似ている。


「まぁ、待て。とりあえず、階層の拡張とドリアードの召喚はするとして、他に何か困っていることは無いのか?」


「出来ましたら、奥方様とご相談する場を設けて欲しいのですが・・・可能でしょうか?」


「とりあえず、伝えよう。返事はそこのチビ助経由で伝えるが、そちらの都合はどうなっている?」


「こちらはいつでも時間を空けさせて頂きます。是非とも宜しくお願いします。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・。」


「・・・。」







「・・・って事があったんだよ。それで、新しく村長になったエリスだっけ?がキョウカ達と話したいんだってさ。」


「分かったわ。じゃあ、今度行ってくるわね。」


「エンを護衛に連れて行けよ。」


「あんた、そういうとこ本当に抜けてるわよね。もう行かなくていいからね。」


何故か夕食の席で俺に駄目出しをし始めるキョウカ。

だが、仕事を取り上げられるのは願ったり叶ったりだ。

折角、キョウカが許してくれたロボの開発に着手しよう。

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