ダンジョン作りました
まずはとりあえずでも防衛機能が欲しい。
一時間後に勇者が踏み込んで来たら目もあてられない。
俺は1階層を追加した。
階層の追加には色々種類がある。
階層の種類を指定すると何もしなくてもそれが追加されるのだ。
例えば、種類を迷宮と指定すれば、迷路のような階層が追加され、草原を指定すれば、広大な草原が追加されるのだ。
もちろん、種類によってDPが変わるし、罠や徘徊するモンスター、人をおびき寄せるための宝物等は俺がどうにかしなきゃいけないのだが、手間は大幅に省ける。
今回は迷宮タイプを追加した。
大体、1キロ×1キロサイズの迷宮が1階層に追加され、大部屋の隅に登り階段が出現した。
これだけで5000DPかかったのだが、迷宮ならあるだけで侵入者を阻んでくれるだろうからお買い得だと信じたい。
そして、ジャイアントコックローチという30センチ程の巨大ゴキブリが10匹で1DPだったので、思い切って1万DP分1階層に召喚した。
虫なのにある程度こちらの命令を聞くため、1万匹を1グループとし徘徊し侵入者に集団で襲い掛かるように命令を下しておく。
既にこれだけで1万5000DPを使ってしまった事を考えると12万DPは多くないのかもしれない。
早急にDPを稼がなくてはいけない。
まずは効率を考え塩以外の物を異世界ストアで購入する。
1DPで業務用の砂糖が10キロ、小麦粉が5キロ、胡椒が2キロ購入出来たのでそれぞれを吸収させる。
砂糖が10キロで56DP、小麦粉が5キロで3DP、胡椒が2キロで48DPとなった。
圧倒的に砂糖の効率がいい。
胡椒は重さから見たら高価だが、購入して吸収するだけなので量との対比は気にしなくてもいいだろう。
まずは砂糖を100DP分の1トン購入する。
大部屋がどのくらい埋まるか見て見たかったのだが、2メートル四方に高さ1メートルくらいの量だった。
そこまで場所を取らないんだなと思い、ダンジョンに吸収させると5600DPが増えた。
差し引き5500DPの儲けだ。
次に1000DP分の10トンを購入する。
購入すると砂糖の入った紙袋が地べたに直接出現するので衛生的にどうなのかと思うが、ダンジョンに吸収するだけなので気にしない事にした。
10トン購入しても置き場としてはまだ余裕がある。
それを吸収させると56000DPだ。
初めは無理ゲーだと思っていたがヌルゲーかもしれない。
結局、砂糖を使ったDP稼ぎは5000DP分の50トンの砂糖を購入し吸収するという手順に落ち着いた。
吸収すると一度で28万DPになる。
部屋的にまだ購入する量を増やしても平気だったが崩れてきそうで怖かったのでここまでにしたのだ。
20数回、購入吸収を繰り返し、更にGを1万DP分追加してから2階層にまた迷路を追加した。
そして、そこにはダンジョンレベル0で召喚できる最強種族のオーク達(1匹30DP)を100匹召喚した。
オークは豚面の身長2メートル越えの巨漢だ。
皆、相撲取りのような体型で体重も200キロはある。
オーク達には粗末だが頑丈な柄の槍(1本10DP)を買い与えた。
これにより40×100で4000DP使った。
こいつ等には2階層を死守してもらわなければいけない。
普通の精神なら1階層で嫌気がさして引き返すと思うが念には念を入れる事にした。
5匹1組で迷宮を徘徊し、敵を見付けたらまずは仲間を呼び、数に物をいわせて襲い掛かる様に命令した。
神妙な顔つきでブモブモいいながら頷く姿はわりと愛嬌がある。
これで侵入者が来てもある程度は対応出来るだろう。
ちなみに、ダンジョンで召喚された生き物はダンジョン内から不思議エネルギーを与えられているので、飲まず食わず眠らずで行動が出来る。
やつらは本当に生きているのだろうか。