最強
1ヶ月後
死刑囚の有効利用により俺のレベルは30を超えた。
名前:シリアス
種族:ダンジョンマスター
職業:ダンジョンマスターLv32
年齢:16
称号:異世界人
HP:3200
MP:3200
スキル:初心者パック(鑑定、アイテムボックス、言語理解)
固有スキル:ダンジョン管理(ダンジョン作成、DPストア、召喚、ガチャ)
特殊スキル:異世界ストア、スーパーデンジャラスキック(NEW)
しかも、30を超えた時点でスキルを覚えた。
スーパーデンジャラスキック
自分のHPの99%と同等のダメージを相手と自分に与える。
但し20%の確率で自身は砕け散る。
直訳すると超危険な蹴り。
死を決意した時しか使えないスキル。
このスキルは封印だな。
「ご主人様、嬉しそうですね。」
俺がニヤニヤしているとシスが声をかけてきた。
何もせずに強くなれるのはいいね。
「まあな。レベルが上がってきたから、そのうち最強になれるかも。」
「へーっ、旦那様レベル上がったの?」
「フッ!なんとこの1ヵ月で32にまで上がったぜ!」
「嘘!私より上じゃん!」
「よし!キョウカちょっと腕相撲してみよう。勝てたら好きなもん買ってやるよ。」
「くっ!相変わらず卑怯ね。旦那様なんだしちょっとは手加減しなさいよ!」
「わかった、わかった。手加減してやるから、はよ!」
「じゃあ、ここは私が審判を務めますね。」
「・・・・・レディー・・・スタート!」
「ふん!」
キョウカの気合一閃俺は体ごと半回転した。
「「「・・・・。」」」
「えっ!」
「ぎゃはははっ!全然駄目じゃん。」
ミーシャが指を差して笑っているが、それより何故負けるんだ?
「あれ?キョウカってレベルいくつ?」
「私26だけど・・・。」
「あのキョウカ殿はHPはいくつですか?」
「えっ!1万4000くらいかな。」
「ご主人様はいくつですか?」
「・・・・3200・・・。」
「ご主人様・・・言い難いんですが身体能力的なものはHPの高さに比例するんですよ。」
「ってことは・・・キョウカは俺の5倍近い力ってことか?」
「ええっと・・・・そうです。」
「ミーシャ!お前のレベルとHPはいくつだ?」
「あたいか?レベルは1だし、HPは8万くらいかな。」
「ふぉ!し、シスはいくつなんだ?」
「私はレベルは18でHPは1600くらいです。」
「リアは?」
「私もレベルは18です。HPは・・・その400くらい・・・・。」
シスとリアには勝ってるがキョウカとミーシャには追いつける気がしない。
特にミーシャ!チートオブチートだ!
「くっ!覚えてろ!貴様等!俺は強くなって帰ってくる!」
「あっ!待って旦那様。」
走り去ろうとする俺はキョウカに捕まる。
「ショックなのは分かるけど、約束は守ってもらわないとね。」
「・・・・・・・・はい・・・。」
「じゃあ、今年の新作バックの特集してる雑誌をまずだしてもらえるかしら。」
「・・・もちろんです。まいすいーとはにー。」
「あ、あたいもそう呼んでくれ!」
「まいすいーとはにー。」
「うへへ!なんかこそばゆいな!」
「ご主人様!私も!」
「まいすいーとはにー。」
「ん、なんかいいかも・・・。」
「そ、その私も呼んでもらえるだろうか。」
「まいすいーとはにー。」
「ぐっ!なんかくるものがあるな。」
「早く雑誌だして!」
「イエス!マム!」
俺は雑誌を渡した後に逃げ出した。
そして、コアルームに引きこもり我が迷宮最強のG軍団を見ていたら妙な事に気が付いた。
時々、形が違うGがいるのだ。
普通のGが小判体型だとすると、その異質な奴等はもっと鋭角的で尖がってる感じだ。
動きが素早いのとワサワサいるため、中々鑑定が決まらない。
やっと鑑定が決まると、スピアコックローチと出た。
召喚機能で検索すると40DPのGだった。
元が10匹1DPだから一気に400倍だ。
そもそも、どこから紛れ込んだ。
召喚モンスターは繁殖のスキルを持たない限り繁殖はしない。
これはモンスター以外も一緒だ。
つまり迷宮で生まれたわけではないのだ。
進化した?
モンスターならあり得るがGはただの虫なのだ。
ボーッと眺めているといきなり画面が切り替わった。
無骨な鎧と剣を持つ男があらわれたのだ。
OPIの新会員だろうか。
そんな事を思っていたらズンズン奥に進んで行く。
当然、G達と鉢合わせし戦闘を開始した。
男は剣に炎を纏わせ、闘気の刃を飛ばし、魔法をも自在に操りG達を殲滅していく。
たぶん勇者の一人だと思うので、キョウカを呼び確認する事にした。
キョウカ達は雑誌を片手にコアルームに集まり、眉間に皺を寄せてスクリーンを見ていた。
「う~気持ち悪い。あの男は勇者ヘラルドよ。現役最強って言われてる戦闘馬鹿ね。」
キョウカの言葉は中々辛辣だ。
仲が悪いのだろうか。
「そうね。良くは無いわ。別に死んでほしいとか思ってるわけじゃないけど、どうでもいいかなって人。ねえ、私達もう部屋に戻るわよ。気持ち悪くて見てられない。死ねばいいのに。」
最後は味方に向けて強烈な一言を残しキョウカ達は家に戻っていった。
G達を確認すると既に10億匹ほどお亡くなりになっていた。
ダンジョンバトル後に補充してないので後970億匹ほどだ。
いい機会なので少し間引いてもらおう。
更に50億匹ほどお亡くなりになった時点でようやく男の動きが鈍りだしてきた。
頑張って半分くらいにしてくれたらいいのだが・・・。
肩で息をつき、体中に細かい傷を負いながら大技を繰り出し、一瞬空白地帯を作った男がニヤリと笑う。
腰にあるポーチから赤色のポーションを取り出し飲み込むと、体中が光り傷が塞がる。
まだまだ、やれるな。
その後、更に3度同じ事を繰り返し、総計で300億匹ほど倒したが、G軍団の猛威は収まらない。
目標まであと170億匹、是非頑張ってもらいたい。
そこから更に100億匹ほどお亡くなりになったところで彼も力尽きた。
例のスピアG略してSGが皮膚を食い破りながら体内に侵入し、体の中から食われたのだ。
ゴボゴボと血をふき倒れた彼はそれまでの奮戦が無かったかの如くあっけなく死んだ。
今までも口から侵入していた奴はいたがSGはどこからでも体内に侵入できる恐ろしいGだった。
「おかえり~、終わったの?」
「おわった~。もうちょっと頑張ってくれるかと思ったけど、やっぱ奴等最強だわ。」
「あ~地球でも軍隊アリからは逃げるしかないって言うしね。数は力なんだよ。」
「そうだな。あいつ何しに来たと思う?」
「知らない。ゴルドさんに確認したら。」
「それしか無いか。今日の飯何にする?」
「今、シスさんとリアさんが田舎の郷土料理作ってる。ミーシャは味見とお手伝いね。」
「珍しいな。」
「久々に食べたくなったんだって。ミーシャはあんたに美味しいって言わせたくて料理覚えようとしてるの。ちゃんと褒めてあげるのよ。」
「りょー。」
勇者が死んでも我が家はのんびりマイペースだ。
小説が長かったり短かったりするのは勘弁して下さい。




