ダンジョンバトル
数日後
俺は真白に燃え尽きていた。
嫁会議で決まった夜のローテーションだが俺に休みがない。
1対1が3夜続き、1対3のボス戦があり、また1対1に戻る無限ループだ。
勇気を出して偶には1人でゆっくりしたいと言ったら3対の目で睨まれた。
ダンジョンでの変化は衣裳部屋が新設されウェディングドレスやその他女性陣の服がそこに大量に保管されている。
それと双子以外の部屋と食堂が潰され、大部屋の温泉の脱衣所に続く扉に連結するように俺の家が出来上がった。
シスとリア、キョウカの3人の部屋と俺の寝室それと大きな居間がある。
あと変わった事といえば、シスがクロと名付けたスライムが大きくなったという事だ。
以前はバスケットボールくらいしかなかったのが、今は倍くらいの大きさになっている。
俺が疲弊した心の復活のために無心で砂糖吸収に励んでいるとそれは起こった。
『ジリジリジリジリジリジリジリジリジリ!』
けたたましく脳内で安い目覚ましのような音が鳴り響いたのだ。
突然の謎アラームに体を硬直させる。
確認のためにコアに手を触れると見慣れないものが表示されていた。
ダンジョンコアLv0
見習いダンジョンコア
DP:6392402117
ダンジョンバトル対戦受注
「ダンジョンバトル?受注って?」
ダンジョンバトルの部分をタップすると説明?のようなものが出てきた。
ダンジョンバトル対戦受注
対戦者:奈落のダンジョン
返答期限:47:50:46
対戦方式:1対1
勝利条件:ダンジョンコア破壊による消滅もしくはダンジョンコア掌握による従属
返答期限が減っていってる所を見ると残り時間だな。
あと2日の内に回答するてことか?
不確定要素が多すぎる。
皆と相談する事にした。
食堂に皆を集め説明する。
「つまり、旦那様はダンジョンバトルを申し込まれて、それの返答をしなければいけないという事ですか?」
「そうだ。断った場合どうなるのか分からないが、勝利条件はダンジョンコアの破壊か掌握による従属と表示されている。」
「時々消える。」
「いきなり消える。」
双子が妙な発言をした。
「どういう意味だ?」
「ダンジョンが時々無くなる事を言ってるんじゃないの。ご主人様に話したと思うけど、私達って迷宮にはダンジョンゲートを通ってくるの。」
「それは聞いたな。ランダムに飛ばされるって。」
「そうなの。それで気に入らない迷宮だったら入り直すんだけど、時々それまで行けてた迷宮に行けなくなる事があるのよ。」
「それがダンジョンバトルで消滅した迷宮って事か?」
「一概にはそういえないんだけど、そうじゃないかなと思って。」
リアの説明を聞く限り、人類の敵どうしで勝手に削りあってるって事だよな。
何のためにそんな事をするんだ?
「相手が奈落のダンジョンってとこらしいんだけど、何か知ってないか?」
「たしか10階層くらいまで攻略されてるダンジョンよ。落とし穴が多くて、中に罠がついてるのが多いから奈落のダンジョンって呼ばれてるとこね。」
「10階層も攻略されてるのか。それだけでも、うちの倍だな。」
「旦那様のダンジョン程きつくないのよ。それでも即死系の落とし穴もあるから侮っていいわけじゃないけど。」
「魔物弱い。」
「落とし穴だけ。」
「断るとどうなるか分からない以上、戦った方が無難か・・・。」
明日一日、準備に費やしそれから戦うと回答するよ。悪いがいざとなったらキョウカに頼るかもしれない。」
「任せて、旦那様!」
「私も殺る!」
「弱肉強食!」
それからダンジョンの強化について話し合い、まずはガチャを引き能力の解放をし、階層を後5階層追加する事にした。




