能力解放
おかしなアラームは俺以外には聞こえてないようだ。
とりあえずステータスを確認すると
名前:シリアス
種族:ダンジョンマスター
職業:ダンジョンマスターLv3
年齢:16
称号:異世界人
HP:300
MP:300
スキル:初心者パック(鑑定、アイテムボックス、言語理解)
固有スキル:ダンジョン管理(ダンジョン作成、DPストア、召喚、ガチャ(NEW))
特殊スキル:異世界ストア
となっていた。
「ガチャってガチャガチャか?」
タップし確認すると、モンスターガチャ、アイテムガチャと2つが表示された。
試しにモンスターガチャをタップするとDP1000が必要ですと表示されYES・NOの選択になった。
もちろん、NOを押す。
アイテムガチャも同じような感じだったがこちらはDP100だ。
タイミング的に名前を付けたら能力が解放されたようだな。
って事は他にも何かアクションを起せば能力が解放されたりする可能性があるわけだ。
俺はさっそく2階層の下に3階層と4階層を迷路で追加した。
これで俺達のいる場所が5階層になったわけだ。
『ブーッ!ブーッ!ブーッ!ブーッ!ブーッ!』
また同じアラームだ。
今度はダンジョン内転移というのが増えてる。
ダンジョン内なら自分や他人を1DPで好きなところに転移出来る能力だ。
次にオークとG以外で召喚出来るものを全て3階層に召喚してみた。
『ブーッ!ブーッ!ブーッ!ブーッ!ブーッ!』
同じアラームが鳴る。
ステータスを確認すると召喚出来るモンスターが増えている。
なにか決まった条件を満たすと能力が解放されるで間違いないだろう。
「って事はこのガチャもやれば何か能力が解放される可能性があるな・・・。」
まずはアイテムガチャを回してみる。
どうせ外れだろうと思い回すと赤いカプセルが出現し割れると中身を残して消えた。
これは演出的にどうなんだろう。
出てきたのは立派な剣だ。
鑑定するとミスリルの剣(100DP相当)と表示された。
シスが物欲しそうな目で見て来たので彼女に渡す。
ニマニマと笑う顔に吹き出しそうになるが、本人は必死で笑いを堪えているようだ。
次にモンスターガチャを回す。
こちらも過度な期待はしない。
ちなみに召喚で増えたモンスターで一番高価なのはトロールとグリフォンの100DPだ。
×10匹分だから絶対損をするだろう。
青いカプセルがあらわれ割れて消えると黒いスライムがあらわれた。
鑑定するとポイズンスライムと表示され、召喚モンスターとしては20DPだった。
2つのガチャを回すと恒例のアラームが鳴り響いた。
今度は10連ガチャが出来る様になっていた。
一応10連分で11回分のガチャが出来るようだ。
アイテムガチャの10連
・下級ポーション (3DP相当)
・マナポーション (5DP相当)
・中級ポーション (5DP相当)
・上級ポーション (10DP相当)
・高級鍋セット (15DP相当)
・携帯食 (1DP相当)
・魅了のイヤリング(50DP相当)
・下級ポーション (3DP相当)
・下級ポーション (3DP相当)
・中級ポーション (5DP相当)
・鋼の小盾 (20DP相当)
ぐはっ!
1000DP使って120DP相当だと・・・。
駄目じゃねーか!
血の涙を流す俺の頭の中で呪いのアラームが鳴る。
アテムガチャ(1回1000DP)が追加された。
ま、負けるわけにはいかない・・・。
アテムガチャ(1回1000DP)を実行だ!!!
氷狼の杖 (3000DP相当)
やった!
元がとれた!
そして、響き渡るアラームと共に10連ガチャが追加された。
ぐっ!
駄目だ!いったん休憩だ!
コーヒーを飲みながら心をリセットする。
離れたところではキラキラ光る剣を振り回すシスをリアが応援している。
シスにミスリルソードを渡した手前、リアにも何か渡した方がいいのか?
「リア!これいるか?」
唯一出た魔法使い装備の氷狼の杖をリアに見せる。
リアに見せると魔力媒体としては優秀だが自分が使っても多少良い杖としてしか能力が発揮出来ないと言う。
「これって氷魔法が使える人なら喉から手が出るほど欲しがるわよ。」
リアの有難い?お墨付きをもらいアイテムボックスの肥やしにする。
「このあと10連やるから、なにかリアの気に入るものが出たらやるよ。」
「ありがと~、ご主人様~。」
リアのためにも魔法使い装備が欲しい。
後ろから刺される事は無いと思うが、こういったのは積み重ねが大事だし、なにしろ女は死ぬまで覚えている。
アイテムガチャ(1回1000DP)の10連開始!
・上級ポーション (10DP相当)
・万能薬 (1000DP相当)
・不動の鎧(呪) (500DP相当)
・ランダムスキルスクロール(1000DP相当)
・無限の水筒 (100DP相当)
・力の指輪 (100DP相当)
・狂乱の剣(呪) (200DP相当)
・収納の腕輪 (200DP相当)
・ランダムスキルスクロール(1000DP相当)
・上級ポーション (10DP相当)
・理力の杖 (300DP相当)
1万DP使って4420DP相当。
駄目だこりゃ。
しかし最後に魔法使い装備がでたし、中々興味深いアイテムも多い。
リアに理力の杖を見せると汎用の杖でこれならばと受け取ってもらえた。
その後、使えそうなアイテムを分配したが、力の指輪をシスが収納の腕輪をリアが受け取た。
リアは力が弱いから収納アイテムを持っていた方がいい、とはシスのコメントだ。
ランダムスキルスクロールの扱いには悩んだが、シスとリアにそれぞれ渡し使ってもらった。
「じゃあ、私から使うぞ。」
巻物のようなスクロールを開くと、光り輝き、それがシスにむかって光弾のように降り注ぎ吸収された。
攻撃されてるようなエフェクトなので心配になるな・・・。
「・・・王の威圧を覚えたぞ。」
えっ!なんで王なん?
100歩譲って女王じゃねーのか?
「シスはおっぱいの王様だからね。」
リアの呟きに俺は納得し、シスは真赤な顔で胸を隠してうずくまった。
「じゃあ、次は私ね。」
リアも同じようにスクロールを使う。
「・・・調合Lv1を覚えたわ。」
リアが覚えたスキルは普通だ。
「調合の道具買ってやろうか?普段は収納の腕輪に入れとけばいいだろ。」
なんの役に立つかは分からないが、レベル上げとくのはいいだろう。
俺は調合の道具と材料を一式リアに渡した。
鼻息荒く受けっとったところを見ると、本人もやる気のようだ。
焦って能力解放する事もないから、とりあえずはここまでにしよう。




