光り輝く・・・・
ゴルドが連れていかれ2日経った。
やはり分身体かどうか分からないが、その聖獣というのを始末してみよう。
違えば新たに探せばいいし、当りならそれでこの試練は終わる。
問題はその聖獣とやらの姿が分からない事だが、それらしい奴を片っ端から潰していけばいいだろう。
まずは発見する事が先決なので、チケットを使い、教会の要塞のような総本山がある山にG達を100億匹ほど派遣した。
昼夜を問わず、捜索を続けると候補らしき奴が2頭に絞られた。
1頭は巨大なゴリラ型の生き物で4メートルほどの身長を持つ類人猿だ。
片手に巨大な棍棒を持ち山の中腹にある森をテリトリーにうろついている。
もう1頭はヘビに羽が生えたような生き物で山の山頂付近に生息している。
恐らく後者だとは思うが、どちらも1匹づつしかいないため、念のために両方を始末する。
ミーシャが行きたがったので、ミーシャにチケットを使い送り込む。
結果はどちらも瞬殺だった。
類人猿の方は頭が爆散し、蛇の方は頭を残して体が爆散した。
すぐにメメの神社で法の神と交信し3つめの試練を教えろと迫ったが、交信が出来なかった。
もしかして違ったのだろうか・・・。
その後、カージャが迷宮にやって来た。
要件はゴルドの件である。
教会より強烈な抗議が国に届き、ゴルド男の爵位が取り消された。
それと共にゴルドは教会で拘束され無期限の奉仕活動となった。
おかしいな、迷宮ではわりと大丈夫そうな感じだたのに・・・。
「ゴルドの奴は帰ってこれそうなのか?」
「・・・・難しいですね。初めは奉仕活動3ヶ月の割と軽めの罰則だったと聞いていますが、王宮にまで大司教が怒鳴り込んできたそうです。」
何をしたんだ、あの男は・・・。
「何が起きたか聞いているか?」
「どうやら、向こうの聖騎士団の方との婚約を勝手に発表したそうでして・・・。」
あの全身鎧の女だな。
やはり宝くじは当たらなかったか・・・。
「あ~・・・あれか・・・。」
「向こうでは貴族階級の方です。それを同意も取らずに婚約を言いだしたことで、大揉めになりました。」
「まぁ、そうだな。よく処刑されなかったな。」
「初めはその話も出ていました。自国の貴族に対して他国の勇者が上から目線の言動ですからね。ダラッダ国は教国を自国の属国とでも思ってるのか、と開戦も辞さない構えで抗議がきました。」
「教会って一応国なのか?」
「いえ、教会がもつ土地は山中にある要塞のような本部だけです。ただ、信者の方が王族の中にも多数います。教会が神敵と言いだせば、周りの国が全て敵にまわりますので対外的には教国という言い方をします。」
「権力が教会に集中するのは信仰の力のせいか・・・。」
「いえ、普段はそのような言い方はしません。今回の事はそれだけ大事だったという事です。」
あの男は目を離すと次から次へと問題を起すな。
「じゃあ、今回は逆に良い機会なんじゃないのか?教会の方でしっかり去勢してもらおう。」
「国としてもその考えでしょう。ピットン王国に次いで2度目ですから本当に処刑されなくて良かったですよ。噂ではスー王女達がかなり庇ってくれたそうです。」
「スー王女達?」
「はい、スー王女、チノ皇女、ピア王女の3人ですね。チョコレート絡みだと思います。」
一応、事前にやってた昇爵工作が効いたのか・・・。
だがそろそろ手に負えなくなってきたな。
とりあえず、首はつながったようなので、後は本人に何とかしてもらいたい。
あの全身鎧の女と言えば聖獣についてもっと聞いておくべきだった。
そんな特殊そうな奴ならすぐに見つかると思ってたんだが・・・。
その後もG達には山中を調査し、おかしな生き物の発見に尽力してもらっている。
そして、3ヶ月ほど過ぎた時にG達がおかしな虫を発見した。
一言で言えば、光り輝くカブトムシだ。
時期的にもおかしいのだが、山中の森の中を我が物顔で飛んでいる。
G達に襲わせると、身体から無数の魔法弾が飛び出し、一瞬にして攻撃してきたG達を退けた。
間違い無く、こいつだろう。
聖獣等と言っていたから獣だと思っていたが、まさか虫だとは・・・。
ミーシャは虫と戦うのは嫌だと言うのでエンを派遣した。
遠間からエンが刀を振るうと光のカブトムシが細切れになり息絶えた。
そしてメメの神社でのお伺いである。
今度は根拠は無いが自信はある。
異世界といえど、あんなおかしなカブトムシが群れでいるはずは無いからな。
俺の思惑通り、光のカブトムシが創造神の分身体だった。
あんな虫を分身体にするところをみるとチビ助が獣扱いするのは間違っていないのかもしれない。
だが、これで残すところ神の試練は後1つだ。