魔が差す
仕事が暇になってきたのでまた書き始めました。
魔が差す。
事の重大さの大小は人それぞれだが、何かをやらかしてしまう事ぐらい誰にだってある。
あの日、俺は酔っぱらって、素面なら恥ずかしくてとても出来ない事をしてしまう。
部屋の真ん中で両手をあげて唱えたんだ。
「ふんぐるい、むぐるうなふ、くとぅるう、るるいえ、うがふなぐる、ふたぐん!
ふんぐるい、むぐるうなふ、くとぅるう、るるいえ、うがふなぐる、ふたぐん!
ふんぐるい、むぐるうなふ、くとぅるう、るるいえ、うがふなぐる、ふたぐん!
いあ!いあ!くとぅるふ ふたぐん! いあ!いあ!くとぅるふ ふたぐん!・・%・・s#・。」
そして今、俺の前には化け物がいる。
SAN値がゴリゴリ削られる奴だ。
頭がタコっぽく、粘土でつくられたような人型の体。
灰色一色の手抜きのような色合いで、大きさは小型犬サイズだが、そいつが宙に浮いてこっちを見てる。
「&%$*q#>@?」
意味が分からない言葉がそいつから放たれ、俺は日本人の必殺技である愛想笑いで迎え撃った。
次の瞬間そいつの触手の一つが額にむかって伸ばされた。
蚊ほどの痛みも与えず俺の額に突き刺さる触手。
あっ!死んだな。
それが俺の率直な感想だった。
だって、痛くはなかったけど頭の中にグニグニ動く触手の感触があったんだぜ。
自分が死ぬ事を素直に受け入れ、次の人生があるなら幸せになりたいとぼんやり考えたくらいだ。
次に気が付くと俺は土の部屋の中にいた。
表現方法が残念で申し訳ないが、そうとしか言えない。
縦横高さが10メートルほどの部屋に俺はいた。
不思議な事は他にもある。
窓はおろか出口すら無いのだ。
まるでこの部屋に俺を入れた後、出入口をふさいだように綺麗さっぱり生き埋め状態なのだ。
次に明かりも何もないはずなのに、昼間のようにはっきり色まで分るくらいに見える事だ。
そして、最後に俺の前にある水晶の玉。
若干光っているように見えるのは気のせいでは無いはずだ。
水晶を手に取ると俺の頭の中に情報が流れて来た。
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どうやら俺は異世界でダンジョンマスターになってしまったらしい。
今日はもう少し投稿します。