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僕は普通にしてるだけ

 ミーニャ川から走ってルダボスカへと到着した。

 門のところで待ち合わせをして居るので、ジョージと待っている。


 ここに来るまで身体強化をした一人と一匹は街道をものすごい速さで通過したため先に帰っていた冒険者や馬車すらも追い抜いていた。追い抜いたにも関わらず門の前にいる一人と一匹に何をしたかったんだ?と皆不思議そうに門を通過していった。

 荷馬車には大量のビックトード一匹一匹がでかいので数はそんなに乗って無いのかな?


 待つことしばらく最後の馬車に現場監督のドワーフと名前がわからない、まぁ一緒に居るから補佐でいいか、補佐の人がやって来た。


「待たせたか? すまんな最後の確認も我々の仕事なんだ。さっそくギルドに報告にいくから乗ってくれ。」


「大丈夫ですよ。おじゃましまーす。」


 馬車に乗るのもはじめてな気がする、ジョージも馬車の中をキョロキョロ特に無いんだけどね。


 町中なので道も舗装されているが揺れる、でも座席にはクッション? 魔獣の革だと思われるもので覆われていた。

 これも渡り人の意見な気がするな。


 監督さんと補佐さんから色々と聞かれた。

 今までどこで活躍していたのだ?とかEランクなのはなぜだ?とかまぁ色々この馬車でやっと二人の名前を聞くことができた。

 ドワーフの監督さんがエディさんで補佐さんがパドックさんというんだって。

 この二人の質問に答えたときに、師匠の名前を出したら驚かれた。やはり師匠はこの町で有名人だったようだ。


 そんな質問攻めの馬車もあっという間にギルドへと到着した。

 エディさんとパドックさんのあとについてギルド受付へ。


「エディさん、いらっしゃいませ、いつもの報告ですか?」


「ギルドマスターはお手透きかな?今季のトード討伐の件で話があるんだが、主が討伐されたんだ。」


 すると回りに居た冒険者達は口々に話し出す。

「稼ぎ時も終わりが来るよなぁ。」「誰が討伐したとかって話出てたか?」「明日、明後日で討伐依頼は無くなるかもな。」「今年の主は俺が倒すって宣言してたんだけどなぁ。」「お前じゃ無理だよ! がはははは」「たしか、褒賞金出るだろ?知り合いなら奢ってもらうべ。」などの声が上がり、キングトード討伐の噂は瞬く間に広がっていった。


 受付嬢はすでにギルドマスターへと連絡のため席をはずしていた。すると親方が、


「討伐したトード達の解体をしてもらった方がスムーズに進むだろう、ギルドマスターへの報告もあるから、マジックバックだけ預けて戻ってきてくれ。」


「ええっと解体受付までいくとたぶん解体場に招かれると思いますが僕……。」


「それなら私が一緒に行きましょう。」


 パドックさんが一緒に来てくれるようだ。さっそく買取カウンターへ行くと忙しいはずなのにグランデさんが居た……ムクッと立ち上がるとカウンターから出て来て僕とジョージを担ぎ上げようとする。


「グランデさん、ちょっと待ってください。」


「なんだ、パドックじゃねーか、この時期忙しいのわかってるだろ? こいつらは戦力なんだ。」


「忙しいのはわかりますが、ヴァン君達このあと報告に付き合ってもらうんでよしてもらえますか?」


 そこで僕とジョージの顔を交互に見て、


「お前ら何やらかしたんだ?」


「なにもしてないですよ!! グランデさんに前言われたからちゃんと依頼を受けただけです。このあとギルドマスターの所で報告するだけです。」


「マスターに報告って時点でやらかしたんじゃねーか!!まったくなにしてんだお前らは。」


 猫の手も借りたいそのような状況みたいだな。そこにこのマジックバックを渡すのも気が引けるなぁ……


「なのでこのマジックバックの中身も解体お願いしたいのですが……」


「おいおい、おでたちの仕事増やす気かよっ!!」


「お願いしますよ……ってそれがお仕事じゃないですかグランデさん達の!!」


「うちの監督も待ってるみたいなのでそのへんにしてください。ヴァン君行きますよ。」


 しぶしぶながら僕のマジックバックを受け取ったグランデさんは解体場へと入っていった。


 その後解体場が騒ぎになったとかならなかったとか。


 エディさん、パドックさんに連れられてギルドマスター室へと案内される。

 受付嬢さんはコンコンとノックし「マスター、お連れしました。」と中からダグさんが「入ってください。」と返事かあったのでマスター室へ入る、すでに何度も入っているけどよくよく考えるとEランクの冒険者がこの部屋に入ることなんて無いんだろうな……


 エディさん、パドックさん、僕&ジョージの順で入ったわけだが、ダグさんは僕達を見てすぐにこめかみを抑え出した。

 頭痛もちなのかもしれない、組織のリーダーであるぶんストレスなんかも溜まるんだろうな。


「どうぞお掛けください。お茶を人数分頼めるかな?」


「かしこまりました。」


 ダグさんに言われらがままソファへと進み、受付嬢に飲み物をお願いしてた、スムーズかつ慣れた感じがカッコいいね!! 出来る大人って感じだ。

 そして出来る大人の第一声がこれだ。


「ヴァン君、今度は何をやらかしたのでしょうか?」


「えっ!?僕は報告があるから一緒に来てくれって言われただけですよ?」


 驚いた、そしてなぜやらかしたことを前提として疑われる感じなのだろう? ダグさんとここで話したのは僕のステータスの件、占いの館の地形を変えたこと、ジョージを連れてきて助けを求めたこと。

 わりと問題になることを持ち込んでるようだ。あっはっはっは


「ギルドマスターすまんな、ヴァン君が今回雨季の主を倒したんで、連れてきたのと、河川工事にて土魔法を使ってもらったんだが、さすがにあの仕事と主を倒した実力から、Eランクなのはどうかと思ってな、それで今回報告ついでに連れてきたんだ。」


「そういえばキングトードの討伐した者が出たと先程ありましたが、ヴァン君達だったんですね、魔法に関してもヴァン君達が雷騰(らいほう)マークケインの弟子であることはお聞きになりましたか?」


「ああ、ここに来る馬車の中でその話も聞いたな。でもこれだけの実力があるならせめてCランクであってもおかしくないだろう?」


 とエディさんは物凄い勢い、ダグさんに飛びかかるのではないかというような形で前のめりに話している。

 おとなしくしていたジョージが耳元で話しかけてきた。


「(じゃんぼ、きたよ)」


 するとドンドンドンと扉を叩く音、と共に扉が開かれグランデさんが入室してくる。


「ダグマスター!!っと来客中だったかってエディとパドックにヴァン達なら問題ないな。ヴァンも居るなら丁度いい。」


「グランデ、何度言ったら普通に入室してくれるのですか……。」


「ん? ちゃんとノックしたじゃないか?」


「そこまではいいんですよ、問題はって今はいいです、なにか急ぎの話なんじゃないですか?」


「ヴァンがキングトード討伐してきたからそろそろ昇格させてもいい頃だと報告に来たんだよ!!」


 グランデさんまでもが昇格の件に関して来たらしい。

いつもお読みいただきありがとうございます。


少し中途半端な終わりになってしまっていますがご了承ください。


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