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ステータスジョージ

 日蝕の日から6日そろそろ師匠も帰って来る頃ではないだろうか?


 話せるようになったジョージをどう説明したものか……意思の疎通も出来るし、何よりまずは言葉を聞いてから行動するジョージを単なる魔獣だと言って良いのだろうか?


 調べる方法などがあれば良いのだけど……あるじゃないか!


「ジョージ、君のことを調べたいのだけど、協力してくれるかな? ちょっとだけチクッするんだけど……。」


 何を言っているのか?と首をかしげているジョージが

 可愛らしかった。


「ジョージ、しら、べる? なに、する?」


「今持ってくるから、待ってて!!」


 すぐさま倉庫へと向かう。


「確かこの辺に置いてあったはずなんだけど……あったステータス紙と針!!」


 人と魔族の混血である僕が出来るのだから魔獣のジョージもできるんじゃないかと思ったのだ。

 大猿たちに教われていたときに赤い血を確認している。


 リビングに戻ってさっそくジョージにステータス紙を見せる。


「これでジョージのことをもっと詳しく知ることができるんだよ!まずはお手本を見せるね。チクッてするのはこの針に指先を当てるときだけだから。」


 いつものように、針で指先に傷をつけ、血がにじみ出たところでステータス紙に押し当てるとパッと光ると文字が浮かび上がってくる。


 ヴァン・アルカード(15)


 種族 人 (ダンピール(人×ヴァンパイア)希少)


 LV33


 スキル 言語理解 生活魔法 解体 


 武術 斧術 剣術 棒術 槍術 体術 杖術 槌術 盾術


 魔法 魔力操作 火魔法 水魔法 風魔法 土魔法 闇魔法 属性外魔法


 耐性 衝撃耐性 斬撃耐性 魔法耐性


 特殊(ユニーク)スキル 健康体 種族特性


 装備 隠蔽の指輪

 制限の指輪×2

 ホルスター型マジックバック

 飛竜セット

 鉄の剣

 称号  雷騰(らいほう)の弟子 修行僧 タンクトップ兄弟 魔獣と心通わせる者


 ギルドで見たときとは違い熟練度なんかの表記は消えてる。レベルも二ヶ月で3上がっているし順調のようだ。


 失敗したのは修行僧とタンクトップ兄弟を表示しないようにするのを忘れたことくらいか。

 魔獣と心通わせる者ってのはジョージ関連だよね?


「見てもわからないかもしれないけど、この紙に今は僕の習得した技能が見れるんだ。次はジョージのを見たいんだけど、僕が見てもいいかな?」


「よくわからない、ばんなら、だいじょうぶ。」


「そしたらちょっとだけチクッてするけど、さっき僕がやったみたいにできるかな?」


 頷いたジョージは右手を針に近づけるが戸惑っているようだ、反対の手で目元をおおって隙間から覗きながらゆっくりと針で傷をつけることに成功した。チクッってした瞬間に飛び跳ねていたけどね。

 指についた血をステータス紙に押し付けると同じようにパッと光り文字が浮かび上がる。


「ばん、どうだった?」


「まだちゃんと見れてないから、確認したら教えるから待ってて。」


 ジョージ(0)


 種族 魔獣 戦闘猿(バトルコング) 幼体 王種


 LV2


 スキル 言語理解


 特殊(ユニーク)スキル 帝王の体


 装備 無し


 称号 生残者 人と心通わせる者


 とりあえず浮かび上がってきた文字に指でなぞりながら、書いてあることをジョージに伝えて言った。


 魔獣の種族は大猿も同じバトルコングと言う種族らしい。

 幼体と言うことはこれから成長するのだろう。どのように成長するのか楽しみである。

 王種とは成長したらその種族の王となるとかそんな感じなのだろうか?

 言語理解があるのはどう言うことだろうか?話している内容をちゃんと聞いていたので理解はしてると思ったが、まさかスキルがあるとは……渡り人特有のスキルって前に聞いた気がするのだが……

 ユニークスキルの帝王の体これもまた調べてみないとわからないね。


 そして称号欄生残者はあの大猿たちから襲われていたのを生き残ったから?

 もう1つの方は僕の持つ魔獣と心通わせる者の対になっているから、この6日間で発生したものだろう。

 詳しく知るのならギルドで鑑定板を使うしかないだろうな……と色々と考えていると。


「ばんー、じょーじ、すごい? じょーじ、すごい?」


 上目遣いでなんてキラキラした瞳なんだろうか。


「すごいと思うよ! 詳しいことがわからないのもあるけどね。」


 ずこいという僕の言葉に反応して、小躍りし始めるジョージ、楽しそうで何よりだ。


「ジョージ!! ジョージのことを師匠に説明する時にもう一度このステータス紙を見せたいのだけど、やってくれるかな?」


「……また、ちく、するの?」


「そうなるんだけどダメかな?」


「うーん、ばんの、おねがい?」


「お願いになるね、いいかな?」


「わかった。」


 これでジョージの許可も出たのであとは師匠の帰りを待つだけだ。するとジョージがいきなり走り背中にしがみついてきた。


「ばん、なにか、くるよ。」


 慌てた様子で首と胴に手と足が絡み付くジョージ。


「何かって?ジョージわかる?」


「わからない、まっすぐ、ここにくる。」


 すると玄関から聞きなれた声がしてきた。


「ヴァン!! 帰ったぞ~」


 師匠の声だ。


「おかえりなさい師匠!!」


 リビングに入ってきた師匠は目を細め質問してきた。


「ヴァン……その背中にしがみついてるのはなんだ?」


「師匠がいない間にこちらも色々ありまして……。」


「はぁ……ヴァンちゃんと説明してくれ。」


「わかりました。」


 とりあえずいきなり攻撃をされたりしなくてよかった。最悪のパターンは免れたと言うことでひと安心だ。


 いざ説明へ。


いつもお読みいただきありがとうございます。


昨日アクセスが過去最高を記録しました!ありがとうございます。


着実にブックマークも増え嬉しく思います。今後もよろしくおねがいします。

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