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師匠を待つ日常

 モゾモゾとベットの隣で動いているジョージ、グゥーピスピスピスと鼻もなってるし、イビキもしていたのには驚いた。小猿のジョージ魔獣であろうが人と変わらなかった。


 師匠が居ないが、いつも通りの訓練をしようと思う。師匠が帰ってくるまで最短で5日程だろうか?町でオババさんのところで確認をして帰ってくるって言ってたから、伸びても2日だろう。


 帰って来たときにジョージの説明もしなきゃだよなぁ……魔獣だからといきなり攻撃してきたりは師匠だからしてこないと思うけど……なにかしら対策もしないとダメだな。とりあえずご飯食べよう。


「ジョージ! ジョージ起きて朝だよ! ご飯食べに下に降りるよ!」


 ご飯食べにのところでパチッと目が開いたのだ。食いしん坊なのだろうか……ベットから起き上がるとすぐさまジョージは背中にしがみついた。君の定位置になるのかな?


「ジョージ、昨日の所で待っててくれる? 今パンと果物持ってくるから。」


 準備している間ジョージはテーブルの椅子に大人しく座って待ってた。取ってもいい子だ。

 準備ができたので、手を合わせると、ジョージも真似するので思わず笑みがこぼれた。


「いただきます。」


 朝食を食べ終え、お昼のサンドイッチも作ってしまう。すると裾を引っ張られる。

 振り向けばジョージが居た。


「どうしたの?」


 下唇に指を当ててサンドイッチを指さす。


「まだ食べたいってこと?」


 コクンとうなずく、どうしたものか……というかこの小さな体のどこに入るのだろうか……


「1つだけだよ? あんまり食べすぎるのもよくないからね。」


 自分で言っていて甘いなとは思うが、1つジョージに渡して、お昼用のサンドイッチを作ってしまう。



 朝は全身鎧を着てのランニングからの素振りのために森の広場へと向かう。鎧を着ている間ジョージはじっとみているだけだった。


「いつもの訓練をするためにこれを着てるんだ。広場まで歩いていくけど、ジョージも一緒に来てね。」


 頷いてくれた。家を出て広場に向かう際もジョージは鎧の背中にしがみついて移動した。


「ジョージはこの椅子で待ってて、普段は僕の師匠が座って特訓してるんだ。飽きてきちゃったらこの広場なら好きにしていいからね。」


 言うことをちゃんと聞いてくれるジョージ、魔獣でも聞き分けがよすぎる気がする。僕の倒した大猿たちに比べたらあきらかに小さいから子供だと思ったけれど、それなりに成長した個体なのだろうか? 魔獣の成長ってどうなるのだろうか? レベルとか関係あるのかな? 魔獣の生体に関して師匠が帰ってきたら聞いてみよう。


 いつものように走ってさまざまな型で素振り、最近は身体強化の魔法は使っているが意識的に薄くして肉体への負荷をかけるようにしている。これは成長期が終わっていないとのことなので強い体作りの一貫だ。


 鎧を脱いで朝作ったサンドイッチを食べる、大人しくしていたジョージもサンドイッチをモグモグ食べてる。昨日の夜に言ったよく噛むんだよって言ったことをちゃんと守ってた。

 大人しく午前中座ってたのもビックリだ。


「午後もこうやって訓練なんだけど、退屈じゃない?」


 フルフルと首を振って大丈夫だとアピールしてくる。


「これから使うのは魔法だから、僕の前には出てきちゃダメだよ、それ以外なら好きにしてていいよ、午前中みたいに座っててもいいからさ。」


 普段であれば午後は広場から森への探索なのだが、師匠が居ない今何かあっては困る、それに探索に行くとなるとジョージもきっとついてくる。自分一人を守るのはなんとかなると思うのだが、守りながらは大変って炎の翼の人達が来たときに学んだからね。


 なので師匠が帰ってくるまでは基礎の復習とこの広場で出来ることをやることにする。

 魔法の平行発動なども課題だ。だんだんと増やすことはできているが増えると精度が落ちるのでそのところを克服したいと思って居たのでこの機会に特訓することに。


 土魔法でたくさんの的を作り、離れたところから魔法で打ち抜く射的みたいな感覚だ。今現在同時発動は5つまでは出来るのだが、増えると狙いがずれてしまう、僕の魔力量的に10は同時に出せるだろうと師匠からも言われているのでそれを目標に、魔力が尽きるまで特訓に励むのだった。


 カチャカチャと鉄の当たる音が近づいてくるので見てみると、ジョージが鎧のヘルムとグローブをつけてやってきた。飽きてしまって、遊んでいたのだろう。


「ジョージ、そのヘルムは重そうだね。ヨタヨタしてるよ?」


 それよりもジョージは訴えたかったようでお腹をさすって手を口元に動かすジェスチャーをする。ぐぅーとジョージのお腹がなったので、それを訴えに来たみたいだ。なにか食べれるものを渡しておけばよかったと反省するのだった。


 家に帰る途中ヘルムが気に入ったようで取ろうとしても拒否されてしまった。のでヘルムをかぶったジョージをおんぶして家まで走り晩御飯を食べる。


 このように毎日をジョージとコミニュケーションを取りながら訓練をする毎日を過ごすのだった。




 そして五日後のジョージに変化?いや僕に変化?が起きたのだ。

いつもお読みいただきありがとうございます。


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