短期は得気
いきなりしゃしゃってきた少年は王子に対して態度がなってないだの不敬だのとくっだらないいちゃもんをかましてきた。
敬意を払ってほしいならそれなりの行動を取れやクソがとしか言えないんですが………。
ノブレスオブリージュを実行してない貴族ってそれ端的に自分が偉いと勘違いしただけの豚じゃね?そうだよね?
しかもなにこいつ、初対面の人間に対する態度がなってなさすぎぃー。
てか王子さまも我が意を得たりとばかりにニヤニヤしててクソキモいしよー。
――――イラつくな
プッツン来た。俺はそこまで気の長い方じゃねぇんだよ糞が。
王子だけでも限界なのにもう一人とか流石にキレるわ。
猫被って口論でけりつけようとしたがやっぱやめ、柄じゃない。
と、いうわけで
ズバンッ!ズバンッ!
と、太腿のスリットに手を突っ込んでハンドガンを引抜きセーフティ解除、スライドを引いてすぐさま撃つ。ダブルタップで、乱入者に向けて。
「なっ……ぐぎゃっ!」
乱入者、無駄に顔のいい糞は両の腿をぶち抜かれて無様な悲鳴を上げる。
大量の血を吹き出させて、骨にもダメージが行ったのだろう、すぐさま崩れ落ちて地面に勢いよくキスをかましていた。
ストレスを感じたら要因を即排除、これすなわち鬱病にならない秘訣ナリよ。
毎日楽しすぎて涙でそう。
楽しすぎて猫かぶりの耐久値が著しく低くなってる。
ってか、こいつもたぶん良いとこのお坊っちゃんだよなぁ…………。
めんどくせー、なんで政治に関わるはずの貴族の子息なのにどいつもこいつも敵対しちゃダメな相手に喧嘩吹っ掛けてくるんだ。なんかいちゃもんつけられるぞこれ。
「あー。ひらめいたー。」
ビビっときた。いい方法があるぞ。
「なぁ、ボーイ。君はどこのおウチの子だ?」
ブルネットに黒い目の乱入者くんの米神に銃を突きつけて優しく尋問する。
「ぐ…………誰が貴様なんぞに………。」
状況がわかってないみたいですねこのクソガキは。
わからせてあげましょう。
「はいどーん。」
気の抜けた掛け声と共に銃を発砲する。
左手は胸に、右手のみでの射撃だ。
M45の、口径11.5㎜の大口径拳銃弾が黒髪少年の従者の脳幹をぶち抜く。
特殊弾頭により高威力となったそれは人間の頭部を容易く潰れたトマトに変形させる。
「うっうああああああ!!?」
黒髪くんが従者の惨状に悲鳴を上げる。
特になにもしてない人間がしんでしまった…………こいつのせいで、こいつのせいで。
大事なので二回言いました。
「おら、言えよ。早く、ハリー、ハリーハリーハリー、ハリーアップ。」
「ひっあ………近衛、近衛騎士団長令息………。」
はぁん?
あー、近衛騎士団長ね、はいはい。
「アンー、命令。」
俺はそれを聞いて、メイドを呼びつける。
「王さまに連絡ー。内容は
“お前んとこの騎士団長の息子がクソ嘗めた真似したので近衛騎士全員死んでもらいますね、嫌なら要求全部飲め。“以上。」
「かしこまりました」
俺の指示を受けたアンはすぐさまどこかに連絡しはじめた。
良きレスポンスだ。さすが俺の右腕。
ん?なんだ?ボーイ。口をパクパクして。
「ぎっ貴様っ。何を言っているかわ゛かってるのかっ!タスマニアすべてを敵に回す気かぁっ!!」
え?敵にって…………。
「あははは、阿呆か、敵ってのは対等な関係だ。俺とタスマニアは対等じゃない。俺の意思ひとつで吹き飛ぶようなモノが俺と対等なものか。」
俺の発言は、その場の時を凍らせた。
「あ…ありのまま
今起こった事を話すぜ!
『おれはやつの態度を注意したと思ったら足をぶち抜かれていた』
な…何を言っているのかわからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
悪役令嬢だとかビッチヒロインだとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
(´・ω・`)「言ってることがわからない…………イカれてるのか?」