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第二話「パーク」

一話3000字越えの人は化け物

「俺達、霊感あったっけ?」

 吉田がドアから距離を取りつつ言った。

 扉の向こうは、この寂れた工場には似つかわしくない光景が広がっていた。部屋の雰囲気、設備、そしてなにより人が居たことに、驚きを隠せなかった。


「なぁ、さっきお前人が来た痕跡がないっていってたよな」

 吉田にそう問いかける。吉田は、二回ほど頷き、答えた。

「あぁ、確かにそういった。もちろん、この建物にも人が入った痕跡はなかった。入り口のドアノブも錆びついていて回すことすらできなかったから、鍵を開けて入ったというのもないだろう」


 二人で四つ目の扉の方を凝視しながら、考えれるだけのことを考えた。結局、見間違い、次いで不審者という結論に至った。管理人という線もあったが、こんなところであんなことをしているのであれば、それは管理人であろうと不審者扱いして問題ないだろう。


 地面に落ちていた鉄の棒を二人で持ち、ゆっくりと扉を開ける。薄暗い廊下の中に、部屋の明かりがゆっくりと差し込んでいく。




「いらっしゃいませ!」

 さっきと同じような言葉が、カウンターの女性から返ってきた。



 カウンターの女性がニコニコと笑顔を作る反面、俺達は頭を抱えて悩んだ。

「えっと、何してるんですか?」

 俺が女性に問いかける。その女性は、ハキハキとした声で答えた。

「こちら、パークの受付となっております!」


 吉田が、警戒心を向き出しにしながら女性に言った。

「パークの受付って、なんでこんなところに?」

 この質問にも女性は、元気な声で答えた。

「我がパークは全国に展開してあり、これもその内の一つです!」


 吉田がカウンターの横の、改札のような物を指差しながら言った。

「もしかしてこの中がそのパーク?」

 その問いかけに女性は声を出さず、大きく頷くことで答えた。


「じゃあ、とりあえず入ってみようかな。入場料はいる?」

 俺がそういうと、女性は首を横に振った。どうやら、入場するのに料金を払う必要はないようだ。代わりに女性は、リストバンドのようなものを差し出してきた。

 俺達がそれを手首にはめた瞬間、改札のようなものが音もなく開いた。吉田が先に行き、俺も後を付いていった。


 改札の奥は下り階段になっていて、下が見えないほどの長い階段だった。下る途中、気になっていたことを俺は吉田に言った。

「パークパークってさっきの女の人が言ってたけど、パークって公園と遊園地って意味だったよな?」

 カツカツと音を鳴らしながら、階段を下りる吉田。足元のほうを見ながら、吉田は答えた。

「確かに、パークは公園とか遊園地とかって意味だ。ただ、こんなところにそんなものがあるかどうかは怪しいけどね」


 その後も、二人で話し合いながら階段を下りていると、階段の最終地点と共にかすかな騒ぎ声が聞こえてきた。子どもが遊園地ではしゃいでいるかのような声だ。


 二人で顔を見合わせ、残った階段を一気に駆け下りる。階段が終わった先に広がっていたのは、光り輝くメリーゴーランド、空に高く浮かぶ空中ブランコ、そして他にもある遊具の間を縫うように通るジェットコースター。

 まさに、遊園地と言える光景が広がっていた。


「そんな…地下に遊園地…」

 吉田が口を大きく空け、目を見開いている。一方の俺も、驚きを隠せずに口からなんとも言えない声がこぼれ出るだけだった。

ちょっと待て。話が想定の方向と若干違う方向へ行ってるぞ。これじゃミステリーだ。ファンタジーじゃない。


改善点などあればご指摘いただけると嬉しいです。

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