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第十二話「トンネル」

 扉を開けた先は、トンネルだった。

 地面には線路が並ぶように二つ敷かれている。


「鉄道トンネルか…」

 吉田が線路を触りながらいった。

 均等にライトが配置され、トンネル内は全くもって暗くない。

 逆に、明るくないところを探すのが難しいくらいだ。


「まだ、建設中って感じか?」

 吉田が近くにあったクレーンのようなものに近づく。

 レバーを下の方に下げると、

 クレーンも下の方にゆっくりと降りてくる。


「機械も動く。こりゃ、探したら他にもあるかもな」

 そういいながら前に進む吉田。

 ふと、壁に紙が貼り付けられているのが目に付く。


 その紙は、どうやらトンネルの設計図だか見取り図だからしい。

 上の方に"Gotthard Base"と書かれている。


「吉田! 何か書いてるぞ! ごっざ…ごった?」

 そう呼びかけると、吉田も壁に張られている紙を見る。


「…ゴッダルドベース。ゴッダルドベーストンネルだ」

 眉をしかめながら言う吉田。


「お、おい。何でそんな顔してるんだよ」

 そういうと、一呼吸置いて吉田は言った。


「ゴッダルドベーストンネルはな、二年前に完成してるんだよ。ただ宇宙人っての凄さに驚いただけだ」

 そういうと、近くにあった手ごろな椅子に座る吉田。


「トンネルなら、入り口まで行ってみるか? 外に出れるかもしれないし」

 吉田は、椅子に座りながら唸った。


「徒歩じゃあ無理だ。このトンネルは完成時で五十七キロも長さがある。しかもその図を見るに、もうここら辺は完成間近のトンネルの一番奥だ。入り口まで五十キロはあるだろう」


 吉田の言うことも、もっともだ。

 確かに、化け物に注意しながら長い道を進むのは危険だ。


「けど、今までのように入ってきた扉がない。結局進むしかないんじゃないか?」

 このトンネルに来た辺りを見る。

 今までなら後ろに扉があったが、今回はない。

 大方、今まで運が良かっただけでこういうこともあるのだろう。


「そこだ。進むしかないんだが、化け物がトンネル内にいた場合扉があっても開けられない可能性がある」

 すると、吉田が椅子から立ち上がりながら後ろを向く。

 

「車か何かがこのトンネルの奥にあるだろう。こんな長いトンネルの移動をいちいち徒歩なんてことはありえない」

 そういうと、吉田はニッコリと笑顔を作りながら俺の肩を叩いた。


「と、いうことだ。相崎、お前奥まで行って車取ってきてくれ」

 さすがに少し怒った。


「お前、二人で取りに行くとかいう優しい行動はないのかよ!」

「いやー、すまんすまん。この前晩飯作ったの俺だからさ、たのむ―」


 突然、トンネル内につんざくような咆哮が響き渡る。

 その声の後に、特徴的なビチョビチョという音がする。

「あ、やっぱ吉田。行かなくていいや、ここにいてくれ」


 曲がり角に隠れて見えなかった化け物が、徐々に姿を見せる。

 


続きを考えてたら新しい小説のアイディアが浮かびました。

多分私より私の犬のほうが続きを考えられると思います。


改善点などあればご指摘いただけると嬉しいです。

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