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序章
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二話以降は基本的に5000文字前後で進めていきます！
意識が飛びそうだった。
繋ぎ止めていたのはたった一つの意思。灰色の世界で寂しそうに佇む黒の少女。
どこが痛くてどこに傷があるのかさえ、既に判別出来なくなっていた。
それでも立って前に進めるなら、それでも拳を握り締められるならば――――どれだけ傷ついていても、戦える。
実力の差は歴然。足掻けるだけ足掻いて、総てを賭けてもまだ君には届かない。
当然だ、分かってる。たかが命を賭けたくらいじゃ埋まらない差だって、それぐらいは分かっているんだ。
でも諦めないことだけが唯一出来ることだから、絶対に諦めない。
「私、たしかに悪者だけど……死にたくない」
知ってる。
「もう何も失くしたくない……」
知ってるよ。
「だったらなんで――――」
それでもうちは魔法少女だから、悪は肯定出来ない。
たとえそれが、キミの存在意義を奪うことになったとしても。
第一章『彼女達の序章 -Ready to Strike!-』――――……
