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夏の道  作者: 遠野 紗
8/8

彼の視点(3)

 驚いた。


 彼女も皆と同じように言うと思っていたから。


 彼の外見や雰囲気から、いつも皆「似合わない」と言った。

 たとえ似合わないと思われても、自分で決めた道だ。

 「似合わない」と言われる度にそのことを再確認した。そうして、意固地になっていく。決意が揺らいだ時に何かを失いそうで怖かったから。

 そのくせ、どこかで不安になって。

 だから、しっかりと立っておくことしかできなかったのだ。


 守る彼と探す彼。

 矛盾した気持ちが彼の天秤を揺らす。


 そんな彼の天秤を彼女はそっと止めた。


 彼女は、


 「似合わない」と言わなかった。


 ただそれだけの事で、身構えていた心がスルリと解けていくのを感じた。


 不思議だ。

 ただ認められる事で、こんなにも、



 …満たされるのか…


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