第九章・月夜の再会
言い忘れましたが不定期投稿です。
まあ、色々と事情がありまして…。
ですが全力で良い小説を書いていこうと思うので、文が至らない所は皆さんの妄想力にお任せしたいと思います。
肩まで伸びたクリーム色の髪、青いつぶらな瞳、頭にある茶色の犬耳、そして同年代とは思えない背丈と……
「…胸……」
「ナキ、あまりその言葉は口に出さない方がいいぞ…」
「えっ!…口に出してたか?」
「はっきりとな…」
午後の最初の授業が終わり、自分の席で昼休みの事を思い出していた。
「なあ、カイトはロロさんの事詳しく知ってるか?」
カイトに興味本位で聞いてみた。
「クラスメイトで席は廊下から二列目の一番前だぞ」
「いや、それ以外で」
「うーん…と確か、有名貴族の一人娘とか言ってたな」
「そして獣人…知力、体力共に優秀よ」
さっきまで本を読んでいたレンも話に加わる。
獣人
するどい牙や爪を持ち、獣の耳や尻尾がある。
身体能力は優れており、幼い獣人でも家の壁などを容易く壊せるほどだと言われている。
「あれが獣人の身体能力か…」
「で、あの子がどうしたの?」
「昼休み偶然あったからちょっと気になっただけだよ」
「ふーん…ほら、授業始まるわよ」
レンに言われ時計を見ると、授業開始まで後2分という所まで針は動いていた。
「次は魔法化学っと…」
口に出しながらカイトも自分の席へと足早に戻って行く。
ガラッ!
前のドアが開きプリントの山を抱えた先生が入って来た…と、思いきや。
「うんしょ…よいしょ…」
「……ロロさん?」
自分の背丈よりもある量のプリントを両手で抱えていた。どうやらプリントで教卓が見えていないらしく、なかなか置くことが出来ない。
「ロロちゃん大丈夫?」
「だ、大丈夫大丈夫…」
クラスの女子にそう返事を返すが一向に教卓に届かない。
「…ロロさん教壇に登ればいいと思うよ」
あまりの様子に見かねたので助言をしてあげた。すると、ロロさんは教壇に向かって右足を上げようと動いた。
「もう少し前…うわぁあ!」
教壇に右足を引っ掛けたのか、"ガン!.と音を響かせその場にうつ伏せに倒れた。
「ふぇえ〜…痛い〜」
(ドジだ…)
その授業は先生が休みでプリント自習だったのだが、ロロさんが持って来たプリントを散らかしてしまった挙げ句、自習のプリントではないプリントを運んできてしまったらしい。結局の所、みんな勝手に本を読んだり話をしたりして自習の時間は過ぎた。
放課後、レンとカイトと一緒に帰ろうと廊下を歩いていると、職員室から出てくるロロさんが見えた。手にはまた大量のプリントを抱えていた。
「ん、どうしたナキ?」
「職員室に用があったの思い出したから先に帰っててくれ」
「え…ナキ、ちょっと話があるんだけど」
「悪い、明日ゆっくり聞くから。じゃあまた明日な!」
逃げるようにその場から去り、ロロさんの後を追う。
「職員室を出たあとこっちの方に歩いて行った気が…」
「うわぁあ!!」
「…あっちか」
高い叫び声と鈍い音が遠くの方から聞こえてきた。おそらく教室の方からだろう。
廊下を歩いて行くと、教室のドアの前で盛大に転けている少女がいた。辺りには"魔法化学自習用.と書かれたプリントが散らばっていた。
「頑張れ〜私、ファイトー!!」
「大丈夫、ロロさん?」
「あ、ナキくん!」
プリントを拾いながらロロさんに声をかける。
「これって自習用に使うはずだったプリント?」
「うん、今日出来なかったから明日の朝みんなに配ろうと思って」
(やばい…全く分からない…)
拾ったプリントの問題を見ると少し汗が出てきた。
「ごめんね、私委員長なのにしっかりしてなくて」
「いやいや、ドジな部分もあるけどロロさんはしっかりしてると思うよ」
(というか委員長だって事すっかり忘れてた…)
「あと3日後だね、ナキくんはどうするの?」
教室に入り教卓にプリントを置くと、ロロさんにそう聞かれた。
「…3日後?」何について聞かれているのか全く見当がつかないので聞き返した。
すると、ロロさんは少し困った様子だったがすぐに口を開いた。
「3日後は依頼単位の講習があるんだよ」
「依頼単位…ああ、あ〜。リース先生が言ってたやつか」
依頼単位
出席単位の他に必要とされる単位。この単位は様々な人々から学園に寄せられた依頼をこなすと貰える。
「講習は6つの依頼に別れて行う」
「うん、それでナキくんはどの依頼に行くのかな〜って思って」話しながら廊下を歩き靴箱に向かう。
「今の所は決まってないかな、明日のLHRの時に行く依頼を提出だからそれまでには考えとくけど…」
「もしよかったら、私もナキくんと一緒でいいかな?」
靴箱の前で"クルッ.とこちらに振り向きそう言った。
「俺は別にいいよ、選ぶのはロロさんの自由だし」
「ありがとう、じゃあまた明日ね。バイバ〜イ!」
笑顔でお礼を言うと、風のように去って行った。
(元気だな〜…)
その後ゆっくりと宿に帰った。
夜、ベッドに入るがなかなか寝れずにいた。
「今日は聞こえなかったな…」
昨日まで聞こえていたあの声が今日は全く聞こえなかった。
(…呼んでみるか)
試しに名前を呼ぶ事にした。
「……も、モラ…」
しかし、部屋には何も現れず声だけが小さく響いた。
「やっぱり夢か…」
[夢ではありませんよ]
「なっ…!」
頭に声が聞こえたと思うと、ドアの方に魔法陣が現れた。
白い髪、スカイブルーの目そして白い宗教服を纏った青年がそこに現れた。
月明かりに照らされているので姿がはっきりと見える。
「こんばんは、ナキ」
ナキは何と返事をしたら良いのか分からず黙ってしまう。
「5年振りの再会ですね…」
(5年振り!?)
「こうしてナキの元に戻ってこれた事を本当に嬉しく思います」
(俺の…元に?)
「はい、ナキの…」
「契約精霊として…」
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m(_ _)m




