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11 最後の幻想、砕け散る

彼女の言葉が終わらないうちに、体内がいきなり迸発した。極めて強力で、彼女のような微力な者には本来あるはずのない――純正の王族の魔力が!


なに?!

彼女の身にどうしてまだわずかに王族の魔力が留まっているのだ?!


その力は不意打ちのように来た!

彼女は狂ったように、私のまだ引き戻していない手首を必死で掴み、その巨大な衝撃力は私たち二人を連れて、いきなり底知れず、寒気を放つ翠氷泉へと転落させた!


ざぶん――

冷たい泉水が瞬間的に私たちを飲み込んだ!骨まで凍るような寒さは無数の針のように、私の手足の先に突き刺さった!


この泉水はおかしい。強大な侵食と拘束の魔法を宿している!


私たち白羊獣族の本源は火属性であり、生来水を恐れる。

この状況には耐えられない。

私の魔力が泉水に触れると、見えない大きな手で強く押さえつけられたように抑制され、吸い取られていく!

手足は鉛の塊を詰め込まれたように重く、冷たい泉水は生臭い気配と共に私の口鼻に流れ込み、窒息感と骨髄に滲みる寒冷が私の意識さえぼやけさせ始めた!


混乱の中、一隻の力強い腕がいきなり私の肩を掴んだ!レオンだ!

その時、絶望の中に悲しくも微弱な期待が生まれた……

しかし、その腕はいきなり力を込め、私を強く上へと押し上げただけだった!


彼の冷たい叱責の声が水音と共に叩きつけられた。

「姫を護れ!」


「リディア!」

彼は私を一瞥もせずに、すぐに振り返って水泉に沈んだ。


姫……リディア……緊迫した間の呼称こそが真実の情を示す。

彼が先に私を救うことを選んだのは、私の身分の方が重要で、大使館で死なせるわけにはいかないからだろう。


私は黙って、切迫して水中でもがき苦しみ、絶叫し、周囲の魔力が侵食して錯乱しきっているリディアの元へとレオンが急ぐのを見ていた!


その後の記憶は曖昧で混乱している。伝聞を聞き駆けつけた護衛たちに手際よく岸に引き上げられた時、全身が冷たさで痺れ、感覚が麻痺していた。

岸辺に伏して激しく咳き込み、生臭い寒水を吐き出すみっともない様だけを覚えている。


そして……あの骨髄に刻まれるほど鮮明な一幕――

レオンが全身びしょ濡れで震えているリディアをきつく抱きしめ、何度も何度も焦って彼女の名前を呼び、声にはかつて聞いたことのない切実な恐怖と……心痛が込められていた……

リディアのあの白い羊耳は濡れて髪にぴったりと貼り付き、日頃のわざと震えるいたずらっぽさはなく、あのふさふさした短い尾も無力に垂れ、特に脆く哀れに見えた。

彼女はかすかに目を覚まし、長いまつげを震わせ、いくらか水を吐き出すと、すぐにレオンの衣の襟を必死で握りしめ、彼の胸に寄り添い、彼と共に涙を落とした。


彼女の声は裂け、尽きることのない屈折と訴えを帯びていた。

「私はあなたの心の中では……永遠に彼女の後ろ……よね?

レオン……あなたは知っていますか……

さっき私はどれほど怖かったか?私の魔力……私の魔力は吸い尽くされそうだった……」

「あなたは分かっているだろう、彼女の側にはあれほど多くの護衛がいることを……彼女の本源が強大なことを……翠氷泉の彼女への侵食はそれほど早く致命傷にはならないことを……

それでもあなたは先に私を置き去りにし……彼女を救うことを選んだ……」

「レオン……私は体より心のほうが痛い……あなたを諦めた……あなたを愛するのは苦しい……お願い……私を自由に……」


レオンは彼女をきつく胸に抱きしめ、失った宝物を再び得たように、声は震え、口調は異常に強固で、まるで何か厳かな誓言を立てているようだった。

「行くな…………!お前を行かせるわけにはいかない!」

「俺は約束する!リディア、俺はお前に保証する!これから……これからいつ何時、何が起ころうとも、俺は必ず先にあなたを護る!二度とあなたを一人にしたりしない!聞こえたな?」


彼の一語一語が、焼けた氷の槍のように、私の最後に残っていた一絲の幻想を容赦なく貫き、とっくに傷だらけで徹底的に砕かれた心は、この翠氷泉の辺りに散らばった。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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