主人公、思い出しましたわ!
頭を強く打った瞬間、前世の記憶が流れ込んできた。
乙女ゲーム。攻略対象。スチル回収。課金。徹夜。
そして確信する。
「……ここは『リリウムの光』の世界ですわね?」
現在、豪奢な天蓋付きのベッドの上で、レティシア・ヴァルローズはゆっくりと身を起こした。
鏡に映るのは、ストレートな銀髪と赤の瞳、完璧に整った公爵令嬢の姿。
わたくしはヴァルローズ公爵家の娘。
__そして、王太子の婚約者。
つい先日、王城から王太子の婚約者にとの手紙がきたことは覚えている。1週間後に顔合わせがあることも
そんな時に前世の記憶を思い出した訳だが…
ゲームの記憶は少し曖昧だ
(まぁ、重要なことは覚えているわよね…?)
王子と出会う。
学園に入学する。
ライバルが現れる。
恋に落ちる。
つまり、
「わたくしが主人公ですわね?」
結論は出た。
悪役令嬢? そんな設定があった気もするが、覚えていない以上ノーカウントである。
主人公は、常に物語の中心。
そして今、王太子の婚約者という最高のポジションにいるのは自分。
どう考えても主人公である。
「これからは主人公として振る舞えばいいのね。」
レティシアは優雅に立ち上がった。
レティシア・ヴァルローズ(8歳)
ヴァルローズ公爵家の長女
家族構成:父、母、兄
王太子の婚約者
前世を思い出し、ここが乙女ゲームの世界と知るが盛大な勘違いをおこした




