黒く輝く
現在から約400年前、初めて転生者が我々によって観測された
彼らは異空の道を辿りこちらの世界に流れ着いた存在だと推測する
転生者は見た目はこの世界では見慣れない様な服装をしているが服さえ変えてしまえば見た目では転生者かこの世界の者なのかは判断出来ない
しかし、しかしだ
彼らには見た目や服装以上に奇怪な点がある
世界の理に反する様な強大な力を持っている事だ
しかも転生者全員がだ
異界の者が流れ着いたことはこれまで何度もあったが強大な力を持つものがここまで流れて来ることはなかった
単なる偶然なのだろうか…?
もしくは誰かが意図的に送り込んでいるのだろうか…
「はぁ……、ゾルアスの謎も転生者の謎も…、何も解決しない…」
ゾルアスが持っている剣は隣の国の勇者の物で、隣の国の勇者が転生者であって……
ゾルアスが転生者が持つ伝説的な武器を使いこなしたということか?
普通であれば伝説的な武器は持ち主を選ぶ
欲望にまみれたものが手にし世界を壊さぬ為に
ならば尚更だ
なぜゾルアスは勇者の剣を使えたんだ…?
ゾルアスが隣の国の勇者を殺し力を奪った…?
しかし奪う力なんてどうやって?
「あー!!!考えても考えても思い付かない!!!!」
かつて私の吸血鬼一族も転生者の持つ武器を手にした時があったのだが…、その時は誰一人としてその武器を持つことすら叶わなかった
勿論、この私も無理だった
ならば私達が転生武器を手にした時とゾルアスが手にした時とでは何が違うか
ルナは研究室へと入り祖先が集めた転生者達の武器や道具を眺め始めた
「剣に鎧に盾、見れば見るほど綺麗な形をしているがどれも実用的な見た目ではない。 こんなにキラキラしてこんなにも装飾を施して、何故これで最強とも言える力を持つんだ?」
魔力探知もかからぬ
だからといって私達吸血鬼が作り出した科学の力ともまた違う
だが知らねばならぬ
転生者の武器を手にしたであろうゾルアスに対抗する術など……
仕方がないが、私自身が強くなるしか今はどうしようもないようだ
「父が言っていた様にいずれこの((闇の力))を使わなければいけないのだろうか…」
ルナが疲れた顔をして意味もなく歩いていると、
走ってくる音が聞こえ、玄関で立ち止まった
「フィルはいますかー、すいませーん!」
「あぁはいはい、今行くから!」
ルナは羽をマントに変化させ魔法で服装を変え、ドアを開けた
ドアを開けるとそこには炎の魔術師、イロハがいた
私が吸血鬼と国の市民だという2つの顔を持つのを知る数少ない人物の一人だ
「ねぇー、君あの時に散々暴れ過ぎたせいで世界指名手配に指名されちゃったよ!どうするの!」
「まぁまぁ落ち着いて落ち着いて、吸血鬼の機動力舐めちゃ困るよ?、あんな奴らに簡単に捕まる私ではない!」
自慢気にルナは話す
それを見てため息をイロハがつく
こういった何気ない瞬間が私は好きだ
まぁ指名手配されてるんですがね
どうしよう
外出れない
「あぁヤバい!、転生者について調べないと!
でも外出たら魔術師めちゃくちゃいるし!
でも家引きこもってても何も出来ないし!
ゾルアスは転生者武器なんか扱えるし!
んなぁ〜………」
「君も大変だね…」
しばらく黙ってゴロゴロしてるとイロハが何かを思い出したのかポケットの中をいじり始め、何かを出した
「なにそれ?」
「君は吸血鬼でしょ?、だから吸血用の血持ってきてあげたんだよ」
ルナは嫌な顔をした
「言わなかったっけ?、私は吸血鬼とは言えど血を飲むのが嫌いだって前も言ったよね?」
イロハは笑顔で答える
「大丈夫大丈夫!、人じゃなくてドラゴンの血だからさ!!」
ルナは部屋の上端に逃げた
「無理無理無理無理!、ドラゴンだからとか人じゃないからとかそういうことじゃなくて生理的に無理なの!」
ルナの手に炎の縄がかけられ床に落ちてしまった
「ほら〜、そんなんだから身長あんまりないんだよ? ほらほら〜!」
ルナは涙を流し引きつった顔で叫んだ
「い…い……イヤぁぁぁぁァァァ!!!!」
なんか変




