十三の客層調査
アイスカフェオレをのどに流し込んだノブは再びジャーナリスト体制に戻る。
「十三のカエラねー、常連客がほとんどやけど、その足並みも鈍いかなー。
変な常連客ばっかりやわ。残りの新規客も永遠フリーの客とかも多くて指名
につなげるのも一苦労って感じよ。指名や同伴ノルマも他の地域ほどきつく
ないけど。」なるほどなー。「でも嬢のドリンク飲ませ放題やからドリンク
交渉しなくていいのは嬢にとっては楽なんちゃうかな。その辺が大学生の
バイトとかまったり働きたい娘が応募してくる理由かも。でも大学生
バイトはお客さんゼロの時でももらえる最低時給でも割がいいからやる気は
全然ない子とかも一定いるかなー。」
「俺が狙う層は、常連客があんま指名してない子で、ノルマを気にするような
子を狙えばいいってことね。」「身も蓋もないこと言えばね。ろくでもないこと
考えてるでしょ(笑)」「まあ、ぼちぼち。アヤちゃんってどう思う?昔好きな
人に似ててさー。」「ハードル高ない?あの子本業やし指名も取れてるよー。」
まあ、思惑通りにはいかないよな。ぼちぼち色々手を出しながら考えるか。
アイスカフェオレを飲み干し、そろそろ店をでようと支度する。
「ご馳走様。」嬢からお礼を言われ一路ホテル街の方を通り、駅前に向かう。
楽しそうな感じがしたのでおしりのソフトタッチを試みると。「次やると
警察に言うから」といわれシュンとしてしまう。
あれ、方向がおかしい、「これどこに向かってるの?」「カエラ♪ここまで
来たら同伴してくれるでしょ。」「いやいや、今日は親睦深めるためのランチやし
同伴は次回にするよ。俺、あと小一時間で京都で待ち合わせなんよ。」
とっさに言い訳をして何とか同伴1万円の難を逃れる。ジャーナリスト精神が
ありつつも財布の紐は激堅なノブであった。
「これが同伴チャレンジってやつか。流されていくことろやった。気を付けよう。」
なんとか嬢の圧を逃れて十三駅に向かう。
今日はいい勉強になったなと思いながら阪急電車に揺られて帰る。




